前回の記事では、ややダウンブローでは?と書いたが……
一つめは、下手な筆者は無謀にも世界ナンバーワンのDJことダスティン・ジョンソンのスイングを真似ようとしていること。先日の練習で、左手甲を折ってダウンブローでキャロウェイ『GBBエピックサブゼロ』の米国仕様を打ってみた。シャフトが合わないことは置いておいて、ロフト9度で何度力強く打ち付けても、全く球が上がらなかった……。(顔くらいの高さが関の山)
もちろん、これを読んだ人からの「当たり前だ!」「よりによってDJのスイングを真似るなんて」と誹りを受けるのも承知だ。でも、筆者は下手だからこれ以上失うものなどないし、1%以下の可能性でもトライするタイプなのである。(これが、中途半端に上手くてスイングの固まっている人なら出来ないはず)しかし、ダウンブローでドライバーを打とうとして、全く上がらない球を眼前にDJがいかにバケモノか身をもって知ることができた。(真似しなくても分かるが……)
2つめの告白は1つめと絡むのだが、DJが本当にダウンブローなのか?ということだ。
少し前にダスティン・ジョンソンの投稿をしたのだが、その際に、なぜPGAツアーナンバーワンのキャリーを出せるのか?について考察した。そこでは、最新の連続写真と使用ロフトなどの関係性から、「ダウンブローに入れているのでは?」と書いたのだが、テーラーメイド直営の新橋店で『MAT-T』を使ってスイング分析を行う長田高明プロから「DJはアッパー軌道ですよ」との指摘が入った。
スイングだけでなくクラブの軌道も詳細かつさまざまな角度から科学的に分析することが可能で、体とクラブの何箇所にもセンサーを取り付け、画面上に3Dのスイング軌道や体の動きを可視化するシステムである。いまでこそ、ノビテックの『GEARS』やエプソン『M-Tracer』などスイング軌道を可視化するシステムがあるが、今から10年近く前からこれを実用化していた。
テーラーメイドは『MAT-T』でとった何万人という膨大なゴルファーのデータを製品開発に活かしているのだが、同店でフィッティングを受ける際には、契約プロの詳細なスイングと自分を比較することが出来るものの、我々メディアには一切プロのデータを非公開にしている。そのため、筆者は正確なデータが欲しくて同社にデータ提供を依頼してきたのだが、願いは叶わなかった。
前置きはさておき、先日『MAT-T』を操る長田プロから「DJはアッパーブローだ」との指摘が入ったわけだが、その根拠を聞いてみよう。(MAT-Tの画像は一切出せないとのことなので、話だけ……)