実は鉄板クラブ!? アキラはパーツだけじゃない
筆者 もちろん。長年アベレージ向けのブランドで展開しているのは知ってますが、殆どチェックしたことないですね。だって、アキラプロダクツって、カスタムパーツが強いんですよね? そこもあるので、筒さんやPCM編集長よりボクが詳しい訳がないというか……。
筒 まぁ、ヘッド単体販売をしているのでパーツでもありますが、実は完成品のクラブとして、いろんなお店で【鉄板クラブ】的な位置づけですよ?
筆者 へぇ〜〜。知らなかった。なんで鉄板なんだろう、ちょっとシニア向けとか、そういうことですかね? カスタムパーツも兼ねるのに、それはないか……。
筆者 了解です。あ、コレですね。なんか黒地に青い目玉が付いて、けっこうシンプルでカッコいいですね。無骨さとシンプルさが合わさった感じで、まったくシニア向けのような軟派な感じじゃないもん! アイアンもなんだろう……、複雑というか、バックフェースの造形が凝っていてキラキラしていいですね。でも、スペック的にめちゃ軽くない!?
筒 まずは、ドライバーから打ちましょうよ。『ADR』は前作も「エアーズロックフェース」という、薄いフェースの裏側に肉盛りをして、たわみを大きくする技術を採用してましたが、今回はさらにカップフェースになったよう。溶接ポイントが後ろにくるとエリアも広くなるので期待できますね。では、打ってみます。
筒 「弾き感が強い。ダウンブローじゃない人向け」
筆者 あれっ、けっこう左に行かない感じですか? まぁ、顔もフックフェースじゃなくてキレイですが、アクティブシニアのど真ん中狙いって感じですかね?
筒 これ、弾き感がありますねぇ〜。フェースの薄さを打っていてすごく感じますよ。左にこないのは、重心が浅く・長めに感じることも大きいかなぁ。純正シャフトも中間部がある程度しまってますが、シャフトの影響というよりヘッドでしょうね。アクティブシニアというか、ある程度、モノの良し悪しが分かる方向けですね。単につかまりや上がりやすさを求めたものではないです。
筆者 ちょっとボクにも打たせて! うわっ、テンプラしちゃった……、これってフェース薄くないですか!?
筒 ………。(新品なのに、テンプラマーク付けるなってば……)テンプラは、長岡さんがカット軌道でダウンブローだからですよ! ボクはインサイドからアッパー軌道で打つので、シャローでも問題はないですが、個人的にはもう少しトゥ側が高い方が安心感がありますね。でも、長岡さんもさっきのテンプラで分かったと思いますが、このクラブはボクのように、あまりHSはないけど、インサイドからアッパー系で捉える人向けの設計だと思いますよ? 歴が長いベテランだけど、ボール初速は補いたい……みたいな人がどストライクな感じかなと。
筒 ……………。(チクショー、この人、初速出しすぎ……。アナタみたいな力任せ系の人は、このクラブのターゲットじゃないけどね…)
筒 「アイアン、いいですねぇ〜コレ。さすがアキラ!」
筒 アキラらしい顔ですねぇ〜。鉄板ですよ、やっぱり。長岡さんが知らないだけで、みんな『ADR』アイアンの打ちやすさは知ってますから! ほら、軽いけどキレイなハイフェードが出るでしょ? ドライバーの流れから考えても、ある程度、歴も経験もあるけど初速や球の高さは補いたいという人にピッタリな感じですね。長岡さんだと、この7Iだとけっこう飛んじゃうと思いますよ?
―― 筆者も強打 ――
あと、全体の重量はSで375gと我々スチールシャフトユーザーには軽めですが、純正シャフトのセンター部分がシャキッと締まってるので、すごくボールコントロールもしやすいですよね。高弾道でフックが出づらいというか。ロードローのボクでもハイフェードが打てるのはちょっと惹かれちゃうというか……。長岡さん、『ADR』が鉄板クラブな理由、分かりました?
筆者 アリッ!!!(チェックしといて良かった……、このクラブ知らずに飛び系アイアンは語れないわ……)
Text/Mikiro Nagaoka