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ブリヂストンの『TOUR B X ドライバー』ってどんなクラブ?

ロマン派ゴルフ作家、ゴルフエッセイスト、ヴィクトリアゴルフのショップ店員、ALBA編集部のギア担当など、専門家が話題のギアをズバッと解説!

配信日時:2020年10月9日 17時00分

「使い手を選ぶ!」 by ロマン派ゴルフ作家・篠原嗣典

<試打スペック>『TOUR B X ドライバー』
ヘッド素材:Ti811チタン合金+ステンレスウェイト
クラウン :CFRPカーボン+ステンレス
フェース :6Al-4V チタン合金
ヘッド体積:460cc
シャフト :TOUR AD TX3-5(S)
ロフト  :9.5度(10.5度もあり)
長さ   :45.25インチ
ライ角  :57.0度


ロマン派ゴルフ作家の篠原です。今回は『TOUR B X ドライバー』のお話です。

最初に結論から書きます。

『TOUR B X ドライバー』は、ヘッドスピード46m/秒以上のゴルファーに、特別の世界を見せてくれるドライバーです。捻れない=狙った弾道が武器になるゴルファーには、他に代わりがないドライバーになります。

ツアー用のクラブは、それで良いのです。むしろ、それが正解なのです。『TOUR B X ドライバー』は、良くできているドライバーであることに疑いはありません。

コースで実際にラウンドしてみました。まずは、アドレスビューが良いです。構えて、何ら不安を感じないドライバーです。やる気が出てくるドライバーです。

『TOUR B X ドライバー』の打音は、金属系の音と樹脂系が混じった音質です。打った気分が盛り上がる音質に仕上がっています。音量はやや抑えめな感じが、諸々とマッチして、締まった感じがして良いです。やや低めの高弾道。強いボールはややドローで最高レベルになりますが、ある一定のレベルを超えると急激にとらえる挙動が出ます。大きくボールを曲げて、コントロールするのは苦手なドライバーです。

フェースの高反発エリアが広いことは、左右に少し芯を外したときに理解できます。飛距離性能が落ちないからです。

つかまりやすさを利用したややドローで最大飛距離240ヤードが打てました。ヘッドスピード40m/秒としては、飛ぶドライバーだと言えます。平均は225ヤード弱でした。『TOUR B X ドライバー』の飛距離性能は、もっと飛びそうなのに、機能させられないというもどかしさ、という感じで、本当に悔しかったのです。

『TOUR B X ドライバー』は、ヘッドスピードが速い、ハードヒッターにオススメです。市場のドライバーが、ハードな使用に特化していないが故に、本当に打てるゴルファーに合うドライバーがないという嘆きをたくさん耳にしてきましたが、「お待たせしました!」です。

『TOUR B X ドライバー』の捻れない特性は、無理な使用をしなければ、ヘッドスピードにかかわらず機能します。ボールを曲げたくないことを最優先するゴルファーにも、『TOUR B X ドライバー』はオススメです。

『TOUR B X ドライバー』は、バッグに入った状態のソールデザインが、上品で美しいところも特徴です。所有することで得られる満足感と優越感に相応しいヘッドです。

打音と打ち応えが一致しない、と個人的には感じながら試打しましたが、わかりやすく書くと、フェースの芯の位置ががわかりづらいのです。試行錯誤した上で、芯が一番飛ぶ、という当たり前のことを確認しました。

『TOUR B X ドライバー』は、使い手を選ぶドライバーです。選ばれることでしか得られない信頼感で結ばれれば、最高の武器となってゴルフを支えてくれるのです。

コメンテータープロフィール

篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家・ゴルフギアライター。ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、現在はゴルフエッセイストとして活躍中。

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