筆者 「低速で打ったのに、バイーーンって!!」
P編 「………。(私も感じたって!) てっきり、いつものようにミスの言い訳をするかと思いきや、逆の意味でクラブのせいにしたのね……」
筆者 「クラブのせいって、人聞き悪いなぁ〜。でも、やっぱりクラブのせいか……、弾きすぎですよ、このフェース……。【AIフェース】と【FLASHフェースカップ】の合わせ技って、このこ(となのかなぁ〜)」
筒 「(食い気味に)長岡さん、ミスはミスです! 次いきますよ」
―― 次ホールのロング、セカンドで6Iを全員試す ――
筆者 「打つ前は球が上がらない疑惑がありましたけど、真逆でした。これ、最高到達点が遠い場所にあるっていうか、滞空時間が長すぎです……。風に持ってかれて右に行っちゃったじゃないですか! やっぱり、バイーーンのせいで、球の最高到達点が遠くなってるって……」
P編 「また、クラブのせいかよッ!」
筒 「バイーーンではないです。音は!」
筒 「う〜〜ん……、言ってることは分かるんですけど、【バイーーンではないです。音は】。バイーーンって、ドライバーとかウッドの弾きの表現ですけど、しっかりアイアンらしい打感と音に感じるので。でも、弾くのは事実ですね。いま、長岡さんが言うので残り220ヤードのラフから6Iを少しヘッドスピードを落としてやさしく打ったら残り15ヤードくらいまでいっちゃって驚いてます……。でも、断じて【バイーーン】ではない」
筆者 「分かったってば!(しつこいなぁ…) 筒さん、ボクらはシャフトがヘッドスピード的に頼りなすぎた部分も否めないんですが、ストライクゾーンってどの辺に感じますかね?」
筒 「この軽さとシャフト剛性なら、ドライバーのヘッドスピードで42m/sくらいが上限じゃないですか。ボクもさっきのショットは42m/s弱で打った感じですが、ちょうどクラブのポテンシャルを最大限に発揮できた感じですね。純正カーボンのSなら、39m/s〜42m/sのシャフトにあまり負荷をかけられない人が一番ハマると思いますよ」
―― その後、全番手を各人コース試打完了 ――
P編 「かなり許容打点が広くてミスでも距離が落ちない」
P編 「そうだね、とにかくミスしても飛距離が落ちないのが、他のアイアンとの大きな違いだと感じたね。ピン『G710』とか、あそこまで大きなサイズのアイアンなら、それも分かるんだけど、今回の『MAVRIK』スタンダードは、そこまで大きくなくて、誰にでも使いやすいサイズ。それなのに、狙った距離が出てくれる打点エリアが広いよね」
筒 「概ね同感ですが、ボクはそこまで打点は外せませんでした。集中しやすいサイズですし、クラブも普通に短いので、芯からそこまで打点は外れませんね」
P編 「どヘタで悪かったね!」
筆者 「ホントですよ…。村田さん、でもエリアの広さって、どのくらいのイメージですか?ヒール側が強いの?それともトゥ側?いや、上下???」
P編 「一番下から3、4本めのスコアライン中心に上下2センチの幅で、軽く4センチくらいの左右幅ならどこに当たっても同じ距離が出る感じだね。これ、アナログな方法だけど、コンコンとボールをフェースにぶつけるだけでも芯の広さが分かる。1枚板の軟鉄鍛造のアイアンなんかと比べたら、弾くエリアの広さは数倍だろうね。あと、キャロウェイが【AIフェース】にこだわる理由がなんとなく見えてきた気がする。ポイントは誰もが快適なMOI、慣性モーメントだと思ったね。
筒 「さすが、村田さん!ボクも近いことを感じました」
筆者 「………。(村田さんの意見に全乗っかりはやめて…)う〜ん、最初はアイアンに【AIフェースは必要なの?】って疑ってましたが、ここまでミスしても飛距離が落ちないと、アマチュアには超ありがたいと言わざるを得ないですね!滞空時間が長すぎて風に流されたり、PWの距離合わせで飛びてオーバーしたりと、慣れないと大変でしたが、どおりで慣れないはずですよ。打点がズレても距離が落ちないアイアンなんて、元々ゴルフ人生でほとんど使ったことがないですもん!」
筒 「………。(最後までクラブのせいにするわけね、呆れた…)」
Text/Mikiro Nagaoka