【最新シャフトは重さ選びに注意】同じモデルでも5Sと6Sは全く別モノ
最新シャフトの特徴として、重さによって剛性設計の“味付け”を変えていることだと筒。
「各重量帯で狙った弾道を出すには、“振り心地”も考える必要があります。たとえば重量感があって振っていきたい60グラム台で、先端が走り過ぎる振り心地になると引っかけの危険が出てきます。重さによって使うゴルファーも異なりますし、ヘッドスピードも変わってきますから、多角的に考える必要があるわけです。なので、50グラムが心地よく振れたから“同じモデルの60グラム”と安易に決めず、重さが違えば別モノと考えて、シャフトを選んでほしいですね」
【グラファイトデザイン TOUR AD XC】5S&6S比較
リリースが早いタイプのスイングでも、切り返しでしなりのエネルギーを感じやすい。そこから中間〜先端にかけての強烈なしなり戻りでスピードアップを実感できるモデル
<6S> 全体的にしっかりしていてインパクトの再現性が高い[重さ65.1グラム 振動数248cpm]
5Sに比べると、先端・手元がしっかりした印象になる。適度なしなりで振りやすさがあり、インパクトの再現性が高まる。ボールをコントロールするには6Sがおすすめ
【藤倉コンポジット スピーダー エボリューション6】5S&6S比較
過去の走り系シャフトにない手元がマイルドにしなる剛性なので、タイミングが取りやすい。それでいてインパクト前後で走ってくれるので、安定して飛ばせる
<661S> 先端の挙動が落ち着いて叩きにいっても暴れない[重さ64.8グラム 振動数253cpm]
先端のしっかり感が増して、インパクト前後の挙動が安定する。走り過ぎない振り心地になるのでパワーヒッターが左のミスを消しつつ、叩いていける
【三菱ケミカル ディアマナ ZF】5S&6S比較
シャフト全体が軽快にしなるため、心地よい走り感を得られる。スイング中に硬さを感じないので、しっかりヘッドスピードを高めて、飛距離アップできるモデル
<60S> ほどよい重量感でゆったり振り切れる[重さ63.8グラム 振動数249cpm]
50Sとスイング中に感じるフィーリングが近く、重量差も5.8グラムと小さめ。やや先端部の剛性が高まる分、よりインパクトのエネルギー効率が高まって初速が出る
【USTマミヤ アッタス ジャック】5S&6S比較
5Sで58.9グラムと重めだが、中間から先端にかけての鋭いしなり戻りで軽快に振っていける。高い打ち出し角を確保しつつ、重いボールで飛ばせる
<6S> パワーヒッターが安心して振っていける[重さ66.2グラム 振動数250cpm]
先端と手元の2か所がしなる特性は5Sと同じだが、全体的にかなりしっかりする印象。中間部のしっかり感も増すので、パワーヒッターが安心して振り抜ける
【POINT】重量によって違ったゴルファーを想定して設計
筒 「自分に合った重さを選べることはメリットですが、同じモデルでも重量帯によって設計が微妙に違っているので注意が必要です」
村田 「多くの女子プロが使用する50グラム台はややしなり量が多く、シャフトが仕事をしてくれる印象ですね」
筒 「はい。一方で男子プロも使う60グラム台はしっかり感が高い印象。試打する際には、50グラム台と60グラム台は別モノと考えることが重要です」
シャフト選びの決め手は切り返しのタイプ
「切り返しでシャフトに負荷をかけるタイプの人は手元が硬いタイプのシャフトが心地よく感じるはず。一方、負荷をかけないタイプには手元がやわらかく自然にタメを作れるモデルがおすすめです。これだけでかなり自分に合うモデルが絞れるはず」(筒)