「マキロイの去年の不振の要因はケガとパット」(平田)
平田 「マキロイの昨季の不振は明らかにパッティングにありましたよね。もちろん、脇腹の骨折などケガの影響も大きかったですが、去年テーラーメイドと契約してから大きく飛距離アップもはたしていますし、得意のドライバーには磨きがかかっていました。ところが、バーディ率が年間チャンピオンになった2016年よりも0.6も下がっています」
筆者 「でも、年間チャンピオンになった2016年と比べると、ラウンド当たりの平均パット数は29.18から2017年は28.75と改善していますよ?」
筒 「年間チャンピオンっていっても、フェデックスカップの最後のプレーオフシーズンで大活躍しただけですからね。それまでのシーズンで残された成績的には、2016年もパッティングが悪かったと言えるでしょう。比較するなら、シーズンを通して成績の良かった2014年と比べると明らかですが、2016年は0.6ストロークもラウンド平均でパット数が増えています。これは、ボクは使用パターと密接に絡むと思いますよ。長岡さん、調べているんでしょ?」
「カマボコ型での試行錯誤が裏目になっていた」(筒)
去年一番使ったのは『TP Collection Mullen proto』ですが、これは市販のショートスラントネックではなく、シングルベントの『BERWICK』のようなネックのプロトタイプでしたね。松山英樹もマキロイ用に作られたプロトタイプを一時期バッグに入れていましたが…」
これだけパターをコロコロ替えて成績を出すのは厳しいでしょう。2015年から、マキロイの弱点はパッティングにあったのは明白です。並外れたショット力でカバーしていただけで、パッティングには相当難を抱えていたことがデータに表れてますよ」
筆者 「なぜ2015年からなんですか?ピン型が合うと言いたいんじゃないんですか?」
2016年にカマボコ型に替えてから、明らかに10フィート以内、つまり3メーター以内のパットが急激に悪化しています。ここを同じカマボコ型でいろいろと試行錯誤したのが裏目に出たのでしょうね…。想像ですが、そもそもフェースバランスに近いものが合ってないことに本人も周囲も気づけなかったのかもしれません」
筆者 「え、フェースバランスが合ってない?理由は?」