<マスターズ 3日目◇11日◇オーガスタ・ナショナルGC(ジョージア州)◇7565ヤード・パー72>
16位から上位浮上を狙った松山英樹は、6バーディ・6ボギーの「72」でプレー。トータル2アンダー・29位タイで最終日に進んだ。一日を通して約1.3~5.4m/sの南風(午前中は南南東)が吹き、森林に囲まれたコースは風が舞いやすく、風向きが目まぐるしく変化するコンディションだった。
クラブを選んでアドレスに入ろうとした瞬間、風向きの変化を感じて持ち替える場面もあった。「その中でもアジャストはできたと思います。ただ、結果につながっていないのが悔しいです」。イメージとは異なる結果に肩を落とすシーンも見られた。
1番は約2.5メートルをカップ右へ外して2パット、2番も約5メートルを左へ外してともにパー。あとひと筋が決まらない惜しいパットが続いた。
流れを引き寄せたのは3番。ピンの左側が下るグリーンに対し、40ヤードのアプローチでスピンを利かせ、約1ヤード奥につけてバーディを奪った。「いいバーディが取れましたし、このピンポジションで決められたのは久しぶりなので、良かったと思います」とうなずく。続く4番で1メートル、5番でも約4メートルを沈めてスコアを伸ばした。
しかし、後半は伸ばしきれない展開となった。10番では3メートルの下りをわずかに外してパー。11番では約1ヤードを外してボギーとすると、12番パー3ではピンハイに落とし、約1.8メートルにつけながらもカップ手前で切れてパーに終わった。14番でも約2メートルを外してボギー。17番では1メートルにつけたが、違和感から一度マークし直して臨んだパットもカップに蹴られ、ボギーとした。
グリーンコンディションは初日と「変わらない」印象だが、「入ってくれなかったですね」と振り返る。「10番は仕方ないですけど、11番と12番が入ってくれれば…」と悔しさをにじませた。強い日差しが続き、グリーンは鮮やかな緑からやや焼けたような淡い色合いへと変化。「(ライン読みへの影響は)ないですね。最後の2ホールはかなり乾いていましたけど」と振り返った。
首位はトータル11アンダーで、キャメロン・ヤング(米国)とローリー・マキロイ(北アイルランド)が並ぶ。9打差で最終日を迎える状況に、「やる気、出ませんね(笑)」と、初日に「84」を叩き最下位で発した片岡尚之の「やる気はゼロになってしまった」という言葉を引き合いにおどける場面も。「すみません、やる気はあります」と続けつつ、「頑張ります」と前を向いた。
2日目に「65」をマークしたローリー・マキロイ(北アイルランド)は、この日「73」。キャメロン・ヤング(米国)は初日「73」、この日「65」でマキロイと並ぶ首位に浮上した。そして世界ランキング1位のスコッティ・シェフラー(米国)は「70」→「74」→「65」と推移している。この舞台は何が起こるか分からない。
取材対応を終えると練習場へ向かい、ショット、アプローチに加え、パッティングでは約1メートルの距離を集中的に繰り返すなど、入念な調整を行った。5年ぶりのグリーンジャケットへ――その思いは胸の内に秘めているだろう。(文・高木彩音)
