ブルックス・ケプカ(米国)のPGAツアー復帰が、ツアー内外で大きな議論を呼んでいる。LIVゴルフを離脱し、再びPGAツアーの舞台に戻る決断を下した5度のメジャー王者。その動きに対し、選手たちの反応は賛否が分かれている。
復帰を歓迎したひとりが、ウィル・ザラトリス(米国)だ。「彼が戻ってきてくれてうれしい。ゴルフを愛する人なら、また一緒にプレーできることが、この競技にとってどれだけ大きいか分かるはず。ゴルフ界全体にとって良いことだと思う」と、ケプカの存在価値を強調した。
ケプカの復帰は、LIVゴルフ誕生以降、分断されてきたトップ選手たちが再び同じフィールドで競い合う象徴的な出来事とも受け止められている。一方で、そのプロセスに疑問を呈する声もある。
2023年「全米オープン」覇者のウィンダム・クラーク(米国)は、PGAツアーラジオに出演した際、複雑な胸中を明かした。「個人的にはブルックスのことは好きだし、最終的にはPGAツアーにとって良いことだと思う。でも、すべてを手に入れているように見えるのは正直、フラストレーションでもある」と語り、LIV所属選手が比較的容易に復帰できる仕組みに違和感を示した。
もっとも、ケプカ自身も“代償”を支払っている。報道によれば、そのペナルティは約8500万ドル(約134億円)とも言われており、ザラトリスは「非常に妥当な処分だと思う。それだけの額を払うこと自体が、PGAツアーへの本気度を示している」と理解を示した。
世界ランキング1位のスコッティ・シェフラー(米国)も、ポッドキャスト番組で「賢明な判断だったと思う」と発言。強力なライバルの復帰を、前向きに受け止めている様子を見せた。
一方、ローリー・マキロイ(北アイルランド)は、ケプカの復帰がLIVゴルフに与える影響に言及。「彼らは流れを変えるような選手を獲得できていないし、ブルックスを失った。そのうえで、多額の資金を払い続けることになる」と述べ、LIV側の苦境を指摘した。
LIVゴルフからPGAツアーへの復帰という決断は、ケプカ自身のキャリアだけでなく、男子ゴルフ界の勢力図にも影響を及ぼしそうだ。トップ選手の再集結を歓迎する声と、公平性を問う声。その狭間で、PGAツアーの判断が改めて注目されている。
