折りしも米ツアーは新たな広告キャッチフレーズ「Live Under Par(ライブ・アンダーパー)」を掲げたばかりだ。プレーする側と観る側、そして社会とのライブ感、一体感を図ることは、これからの米ツアーの課題でもある。
チューリッヒ・インシュアランスは05年から今大会のスポンサーになり、19年までのスポンサードが決まっていたが、契約をさらに7年延長し、26年までスポンサードすることを今大会最終日に発表した。昨年大会から個人戦をチーム戦へ変え、今年は新施策を採り入れてエンタテイメント性を高めたことが評価され、契約延長につながったそうである。
戦いの舞台、ルイジアナ州ニューオリンズは05年にハリケーン・カトリーナに襲われた被災地であり、その年から今大会のスポンサーになったチューリッヒ・インシュアランスは全社を挙げて被災地の復興と被災者の救済、チャリティ活動に尽力してきた。
そして今年はニューオリンズ市の300周年であり、ジャズをはじめとする音楽を同地で開催されているこのゴルフの大会に採り入れようと考えた試みは、米ツアーと大会スポンサーと、ニューオリンズ市が素晴らしいチームワークによって生み出した盛り上げ策。大会の収益がニューオリンズ市に還元されるチャリティの意味合いも一層強まったといえそうである。
今大会の成績は世界ランキングには加算されないが、優勝したホーシェルとピアシーには、それぞれに1億円超(103万6800ドル)のビッグな優勝賞金が支払われ、フェデックスポイントは他のレギュラー大会の優勝者同様に400ポイントずつが付与されるなど選手にとっての魅力はビッグに維持されている。