初志貫徹。有言実行。ともあれ、あっぱれである。そして、彼の勝利は「12試合でOK」とした欧州ツアーの決定が「選手のため」「ツアーのため」の両面において、ある意味、正しい方向を向いていたことを裏付ける形になった。
マキロイに対する特例処置は、欧州ツアーが11月上旬になって発表した来季からの義務試合数に関する規定変更の伏線であったことが見て取れる。
これまで欧州ツアーの義務試合数はメジャー4試合、WGC4試合を含む年間13試合だった。が、来季からはメジャー4試合、WGC4試合を除く年間5試合になる。
これは、メジャーやWGCの出場資格が無い欧州選手が米ツアーで戦いながら欧州ツアーのメンバーシップを維持しやすくするための救済のための変更だ。従来の規定だと、メジャーやWGCに出られない選手は、米ツアーに参戦しながら欧州ツアーのレギュラー大会13試合をこなさなければならなかった。が、新規定なら欧州のレギュラー大会は5試合でOKになる。
メジャーやWGCに出場できるマキロイなど上位選手にとっては今回の規定変更の影響は無に等しい。だが、プロ転向したばかりの若者や新人、世界ランクでトップ50圏外になりつつ米欧双方で踏ん張っているイアン・ポールターなどにとっては負担が大幅に軽減される。