本来は年間13試合以上に出場しなければレース・トゥ・ドバイには参加できない。だが、マキロイの場合は、9月以降のレギュラー大会に最低でも3つ以上出場し、最大限の出場努力をすることを条件に、年間12試合でもレース・トゥ・ドバイに参加できるという特例を作った。
言うまでもなく、他選手や周辺からは「不公平」の声が上がったが、マキロイは、きっぱりと、こう言い返した。
「他の誰かが年間23試合に出て稼ぐ以上の賞金を僕は年間12試合で稼ぐからこその特別処置。それがツアーの決断だ」
自分は誰よりも効率的に誰よりも多く稼いでいるのだから、文句ないだろうという意味である。
それが弱肉強食の競争社会における正義正当なのか、それとも傲慢なのか。その議論を展開したらネバー・エンディングになる。そんな中、本当に年間12試合だけで欧州ナンバー1になったマキロイの総合優勝は、ともあれ、蔓延する諸説を払拭し、不平不満を実力で封じる形になった。