13年、マサチューセッツ州アマチュア選手権を制し、同年9月の全米オープンへの招待を受けたウィメット。当時はまだゴルフは富裕層のもので、さらに英国人がトッププレーヤーを独占していた。
そんななか、ウィメットの勝利は米国内だけでなく世界中で大きく伝えられ、ゴルフは英国のものという世界の認識を覆した。
これを機にこれまで会員制のクラブに入会できる富裕層だけのものだったゴルフが米国の主要スポーツへと変貌し、市営やパブリックのゴルフコースが誕生したという。
アマチュアのウィメットはスポーツ用品ビジネスに身を置いていたが、アマチュア資格との掛け持ちは厳しく、知名度のあるウィメットはビジネスに利用されていると判断され、一時はアマチュア資格を失った。18年、第一次世界大戦中には米陸軍に入隊。その後アマチュア資格を回復し、20年代には「マスターズ」を創設した球聖ボビー・ジョーンズ(米国)と戦っている。
このウィメットの生涯を綴った映画、「The Greatest Game Ever Played」(ザ・グレイテスト・ゲーム・エバー・プレイド=過去最高のゲーム)は05年に米国で映画化され、ウィメットの活躍あればこそ、現在のゴルフの繁栄があると言われている。