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帝王ニクラスも気遣った「波乱」と「動揺」、勝者と敗者【舩越園子コラム】

帝王ニクラスも気遣った「波乱」と「動揺」、勝者と敗者【舩越園子コラム】

所属 ALBA Net編集部
ALBA Net編集部 / ALBA Net

配信日時:2021年6月7日 12時06分

帝王ジャック・ニクラスが大会ホストを務める米ツアーのザ・メモアリルトーナメントは波乱続きだった。

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最大の波乱は、2位に6打差の単独首位で3日目を終えたジョン・ラームが新型コロナウイルス感染症と告げられ、棄権を余儀なくされたこと。

ラームは悪天候で不規則進行になった第2ラウンドの16番でホールインワンを達成。その勢いのまま、第3ラウンドを64で回り、米メディアは「2位に6打差のビッグな“ソーシャル・ディスタンス”を取って首位を走るラーム」という見出しまで用意していた。
しかし、ラームが54ホール目を終えるときには、すでに彼が第2ラウンドと第3ラウンドの間で受けたPCR検査の結果が「陽性」を示していた。

前週、濃厚接触者となったラームは、米ツアーが定める経過観察下に置かれた状態で今大会に臨み、毎日のPCR検査が義務づけられていた。陽性と判定されても彼は無症状だったが、陽性である以上は即座の棄権と隔離が求められる。辛い「宣告」を受けたラームは、規則に従って大会を棄権し、ミュアフィールド・ビレッジから去っていった。

最終日。ニクラスはそんなラームを気遣い、「優勝トロフィーの4分の3を送ってあげたい気分だ」と言った。さらにニクラスは「ラームがこんなことになって、彼から6打差を付けられていたのに、突然、優勝を競い合うことになった彼らの胸の中も揺れているはずだ」と優勝争いをしていた選手たちを気遣った。「彼ら」とは、コリン・モリカワとパトリック・キャントレーを指していた。

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