昔のウッズと比べたら、石橋をたたいて渡るような慎重でセーフティなゴルフだった。だが、それでさえもやっぱりピンチは訪れた。
15番でボギーを喫し、2位と3打差で難しい上がり3ホールへ。左ラフにつかまった16番でもボギーをたたき、2位と2打差で上がり2ホールへ。ウッズの表情は険しかった。
17番も左ラフへ。セカンドショットはグリーン右奥のラフへ。だが、そこから1メートルへ寄せて、なんとかパーを拾った。
「あの17番のパーセーブが大きかった。18番を2打差で迎えるか1打差で迎えるかは大違いだから」
1打の違いが心にもたらしたほんの少しの余裕にウッズは心底、感謝していた。18番はパー5だが、イーグルでもバーディーでもなく、最後はパーで勝利を決めた。