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「一日でもアンダーパーを出したい」 藤田寛之が見据える決勝ラウンドの戦い方

藤田寛之が耐え抜いた。2日目「74」で、まずは第一関門の予選通過を果たした。

所属 ALBA Net編集部
高桑 均 / Hitoshi Takakuwa

配信日時:2023年7月1日 13時03分

<全米シニアオープン 2日目◇30日◇セントリーワールド(米ウィスコンシン州)◇7218ヤード・パー71>

藤田寛之は、4日間戦い抜くという目標の第一関門を突破した。2バーディ・5ボギーとスコアは3つ落としたが、トータル7オーバーの38位タイ。順位を上げて決勝ラウンドに進む。

苦難のスタートだった。難ホールの1番、2番で連続ボギー。崩れかけたが、そこからが粘りの藤田だ。ショットを修正し、パーを積み重ねると、8番パー4では難しいピン位置を攻めてバーディを奪った。9番、10番をボギーとしたが、11番でバウンスバック。14番のパー5ではティショットを池に入れてボギーとしたが、なんとかこらえ抜いた。

「まあタフですね。ミスするとだんだんまっすぐ行くイメージがなくなっていく。自分の動きも分からなくなっていったけど、なんとかフェアウェイをキープして、グリーンを捉えて、捉えられなかったときはどうやってパーをとっていくか、というのをひたすらやっていた感じでした」と、もがきながら自分のペースに引き込む努力を続けた。

全米ゴルフ協会(USGA)の試合は8年ぶり。「締め付けられていくような感じ」と表現する戦いで、耐える必要性も理解していた。それだけに「自分のプレーをすることに集中していた。あまり計算してもうまくいく感じではないので、積み重ねて行ったらどうなの、という感じでやっていた」。少ないチャンスをモノにしながら、ひたすら難敵のコースと向き合い、一打一打に全力を注いだ。

決勝ラウンドで一気にコースセッティングを変えてくるのが、海外メジャーの特徴だ。「頭を使いながら、自分の技術でどこまでできるか。こういうコースで、アンダーパーを一日でも出せるようなプレーをしたいですね」。スコアを伸ばす願望だって、もちろんある。

16番のパー3では深いラフからもう少しでチップインというスーパーアプローチを見せた。18番ではラフから2打目をレイアップ。ピン手前6メートルからのパーパットを沈めて喝采を浴びた。「ドーンと沸くようなプレーが1つでも2つでも出ればいいなと思います」。ギャラリーが一気に増える決勝ラウンド。地鳴りを起こすようなプレーで、ウィスコンシンのファンを熱狂の渦に巻き込む構えだ。(文・高桑均)

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