日本ゴルフ協会(JGA)は15日、港区の虎ノ門ヒルズフォーラムで「2025年度 JGAナショナルチーム慰労会」を開いた。ここに男子6人(2人欠席)、女子7人の計13人の現役ナショナルチームメンバーが出席。これが今年度のナショナルチーム活動納めとなる会で、選手たちには銀色のメダルが渡され、来年のさらなる飛躍を期待された。
ただ、選手以上に今回の“主役”になったのが2015年から昨年までヘッドコーチ(HC)を務めたガレス・ジョーンズ氏だった。今年は「選手・指導者育成コンサルタント」として強化全体を統括する立場にシフト。だが今月11日に、競技者強化事業から退任することが発表されていた。
退任スピーチでは、「ここは特別な集団で家族のようなもの。全員がナショナルチームのOB、OGとして、この国を代表する存在になっていくはず。旅はまだ終わってはいない。誇りを持って、日本代表として進んでいって欲しい」など、選手たちにメッセージを送った。
15年にHCに就任すると、「ノムラカップアジア太平洋アマチュアゴルフチーム選手権」での2度のチーム優勝や、「世界女子アマ」3位、「アジア大会ゴルフ競技」での金メダル獲得など、日本代表の国際競技力向上を牽引してきた人物。「アジアパシフィックアマ」「アジアパシフィック女子アマ」での日本人選手優勝にも深く関わり、強化事業に大きな功績を残した。
会の途中には、これまでの“教え子”たちからビデオメッセージも。そこには米女子ツアー組の畑岡奈紗、古江彩佳、吉田優利、西村優菜、馬場咲希や、米男子ツアーでプレーする金谷拓実、久常涼、そして来季から米国に主戦場を移す中島啓太といった、世界で活躍する選手たちも多く登場し、それぞれが思い出話や感謝を伝えた。この後、再び壇上に呼ばれたジョーンズ氏は、「感情的になるし、やってきて良かった。私にとって特別な10年間。日本のゴルフは歩みを止めないで欲しい」と感極まった様子で話した。
HCはアシスタントコーチを務めていたクレイグ・ビショップ氏へ引き継がれたが、その哲学や日本ゴルフ界への熱い想いは継承済み。新たな時代への突入も感じさせる、今年の締めくくりだった。(文・間宮輝憲)
【2025年・ナショナルチームメンバー】※は慰労会欠席選手
■男子
佐藤快斗(東北福祉大2年)
竹原佳吾(早大4年)
田村軍馬(東北福祉大3年)
長﨑大星(勇志国際高1年)
中野麟太朗(早大4年)※
外岩戸晟士(代々木高3年)
松山茉生(福井工大福井高2年)
本大志(アリゾナ大1年)※
■女子
岩永杏奈(大阪桐蔭高2年)
新地真美夏(共立女子第二高3年)
髙岸鈴(ネットの大学managara1年)
鳥居さくら(日本ウェルネススポーツ大1年)
長澤愛羅(ルネサンス高3年)
廣吉優梨菜(福岡第一高1年)
藤本愛菜(日本ウェルネススポーツ大1年)
