双子の姉との“夢”が支え　3度目挑戦の石川茉友夏、憧れは「見ている人を楽しませる」あの先輩プロ【いざプロテスト突破へ！】

これまでの競技生活を振り返ると「お姉ちゃんに勝てるのがゴルフだけだったんです。勉強も運動も負けていたけど、ゴルフだけは勝てたから今も続けられているんだと思います」と、その存在が大きな原動力になってきた。「目立ちたがり屋」という妹に対し、姉の性格は「正反対」だという。今も石川のゴルフを陰で支えてくれる姉と、プロのコースで一緒に戦うことが、「早く叶えたい」と合格へのモチベーションになっている。

プレー中はトレードマークのリボンがフワリと揺れる。それもあってかコースでの雰囲気は、ツアーで活躍する河本結にも似ている。そんな感想を伝えると「一番目標にしているプロが結さんなんです」と目を輝かせた。「いつもニコニコしているけど、プレーの時は切り替えて強気。積極的に2オンを狙ったり、見ている人を楽しませるようなプレーは見習いたいです」。ギャラリーが喜び、大歓声が沸きあがるゴルフ。そんな2学年上の先輩プロの姿と自分を重ね合わせている。

テスト直前には、プロテスト合格を目指す選手が出場する「マイナビ ネクストヒロインゴルフツアー」の試合で、国内屈指の難関コースと言われる富士桜カントリー倶楽部でプレー。男子ツアーも行われるハードなセッティングのなか、1アンダーにまとめて調整の順調さもうかがわせた。「調子もあがっているなか、難しいコースをアンダーで回れた。最終も頑張れそうだなと自信になりました」。このいい流れを、本番にも持ち込みたい。

会場となる城陽については、「今回は耐えるゴルフになりそう。でも自分は耐えるゴルフのほうが得意なので通りたいですね」とやりがいを感じる。「4日間あるのでボギーを打っても、気持ちを切り替えて最後まであきらめないように。1日でも60台を出せるように頑張ります」。その積み重ねが、“夢”の実現につながっていく。テスト会場で一番目立つような好プレーを続け、姉に吉報を届けたい。