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米ツアールーキーの西郷真央 広いスタンスで“横の力”を使って飛ばす【石井忍のスイングチェック】

2024年の米国女子ツアーに挑戦している日本勢のドライバースイングをツアープロコーチの石井忍が解説。今回は西郷真央のスイングを深掘りしていく。

所属 ALBA Net編集部
ALBA Net編集部 / ALBA Net

配信日時:2024年3月26日 15時00分

西郷真央のドライバースイングを解説する
西郷真央のドライバースイングを解説する (撮影:米山聡明)

2024年の米国女子ツアーに挑戦している日本勢のドライバースイングをツアープロコーチの石井忍が解説。今回は西郷真央のスイングを深掘りしていく。

“横の力”と体の回転で飛ばす 西郷真央のドライバースイング【連続写真】

ジュニア時代からジャンボ尾崎のもとで腕を磨いてきた西郷は、日本ツアー通算6勝を挙げている。そんな西郷は昨年の米ツアーQスクール(最終予選会)に挑戦し、2位で通過。今季はその資格で米ツアーを主戦場に戦っている。

そんな西郷のスイングについて石井は「スタンス広めで、典型的な“横の力”を使って飛ばすタイプです。右と左の踏みの強さ。右に乗って左に踏んでいくというところ。それにクラブがついてきます。それでボールをしっかり捕まえていく」と話す。

“横の力”で飛ばすタイプとは?

「横の力を使って飛ばす人というのは、一見スウェー動作だと思われやすいですよね。ですが、西郷さんは限られた範囲のなかで右と左に踏んでいく。横の力を使っていきますから、当然バックスイングでは右の足を踏んで、切り返しでは、まだ上半身が右に回転しているときに左足を踏み込んでいます」

広いスタンス幅のなかで腰の横移動があるわけではなく、足の重心移動を使って飛距離につなげている。さらにバックスイングが上がりきる前に左足へ重心を移動させ切り返すのだが、その切り返しの瞬間に「上半身と下半身の捻転差がマックスになります。トップの位置がマックスではなく、切り返しのときが一番大きいです」と飛距離を出すにおいてポイントとなる捻転差が切り返しで起きる。これが飛距離につながっている。

トップに行く前に切り返すことで右残りになるケースもあるが、西郷はこの切り返し動作のおかげで「クラブが地面と平行になるときに、ミゾオチの位置がボールの上にしっかりきています」と右残りにならず、しっかり左足に重心移動することでインパクト時にパワーを与えられるようになるのだ。

さらにその切り返しのあとはしっかり体の回転ができている。「右サイドがしっかり回転してきて、インパクトのときに右ヒジが曲がっている。そうすることでインパクトの剛性が強いですね。ボールも曲がりにくい」。西郷は飛距離も出しつつ、曲がらないボールが打てるスイングとなっている。

■石井忍(いしい・しのぶ)1974年生まれ、千葉県出身。東京学館浦安高等学校、日本大学のゴルフ部で腕を磨き、98年プロテスト合格。2010年にツアープロコーチとして活動を始め、多くの男女ツアープロを指導。また「エースゴルフクラブ」を主宰し、アマチュアへの指導にも力を入れている。

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