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1アンダー発進の稲見萌寧に「ちょっと安心した」 同組の飛ばし屋には「50ヤード置いていかれた」【奥嶋コーチの五輪現地レポ】

1アンダー発進の稲見萌寧に「ちょっと安心した」 同組の飛ばし屋には「50ヤード置いていかれた」【奥嶋コーチの五輪現地レポ】

所属 ALBA Net
下村 耕平 / Kohei Shimomura

配信日時:2021年8月5日 08時11分

このシーンには伏線がある。「1番ホールでは僕の言う通りに打って、ものすごく手前に乗ってしまったんです。それで多分、僕のことを信用していなかった」。17番では段の下に乗って、難しいパットが残るのを稲見は嫌い、大きな番手を選んだというわけだ。3打目は左足下がりから下り傾斜に打っていく難しいアプローチが残った。

「スピンがかからないとサヨナラしちゃう状況。左足下がりで地面もけっこう硬くてペタペタしていて嫌なライでした。安全にいくなら転がしたかったけど、パーを獲るには転がす感じでもなかった」。ウェッジのフェースを開いて打った3打目は、「ちょっと強く入って」ピンをかなりオーバー。3メートルのパーパットが残った。「ラインはほぼ真っすぐの気持ちスライス。カップの左内側を狙って思ったよりも切れたんですけど、ギリギリで入りました」。奥嶋氏自身が「見ていられなかった」というしびれるパーパットを稲見はしぶとく沈めて、最終ホールを迎えた。

■18番の2打目は噛んだけど力でもっていった

18番は436ヤードと距離が長いパー4で、グリーンの右手前には池が配されている。初日のピンポジションは左手前だった。稲見が放った残り160ヤードのセカンドショットは、グリーン手前にキャリーした後に転がって、ピンの右60センチにピタッとついた。

「18番のセカンドも5番アイアンか5番ユーティリティかで悩んでいたんです。萌寧ちゃんは『5番アイアンだと届かない気がする』と言っていたけど、ピンは手前だったし、奥に行くよりは手前のほうがいいと判断して5番アイアンで打ちました。でも5番アイアンで右にショートすると池に入る危険もあって、『右だけは行かないで』と。打ったらちょっと噛んで『アッ、届かない』と思ったけど、強引に力でもっていって、いいキックをして前に行ってくれた。ある意味完璧でした」

直前の17番でオーバーパーに落ちそうなピンチを切り抜け、アンダーパーで終える大きな大きな1打となった。

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