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PGA会員で満50歳以上のプロゴルファーが参加できる。

ラウンド後は練習場よりもお風呂場 予選会1位の岩崎幸司は己を貫いて15年前のリベンジを【シニア最終予選】

ラウンド後は練習場よりもお風呂場 予選会1位の岩崎幸司は己を貫いて15年前のリベンジを【シニア最終予選】

所属 ALBA Net編集部
小高 拓 / Hiromu Odaka

配信日時:2022年3月5日 11時00分

ツアープロを目指して小さい白球を打ち続けたが、なかなかプロテストに受からない。「そろそろ潮時かな」と思っていた1999年。レギュラーツアーを主管する日本ゴルフツアー機構(JGTO)が設立され、「真の実力者を発掘するため」プロテストに合格していない選手にも門戸を広げ、クォリファイングトーナメント(QT)制度が始まった。30歳を前にした岩崎は、迷いもなく受験し、あれよあれよとファイナルまで進んだ。

レギュラーツアーの出場権を手にする順位には入れなかったが、下部ツアーの出場権を獲得。日本プロゴルフ協会(PGA)のプロテストに合格はしていないが、2000年からプロゴルファー生活を始め、2日間競技ながら2度の最終日最終組を経験して2回とも5位タイに入った。「そしたら自信出ますやん。2年後の2002年に受けたPGAのプロテストは、すっと通れました」。下部ツアーでの経験を自信に変え、これまで何度も打ちのめされたPGAのプロテストにあっさりと合格した。

PGAに入会後、06年の「つるやオープン」でレギュラーツアーデビューを果たした。そして06年末に行われたファイナルQTは1位で通過し、07年シーズンの前半戦の出場権を手にする。

念願のレギュラーツアーだったが、前半戦の10試合はすべて予選落ちに終わった。「グリーンの硬さとか、レギュラーツアーのセッティングに戸惑いがありましたよね。手前から転がしていけばいいのに、高い球を打とうとしたり、無理をする。結果が出ないからパッティングも入れたいという思いが強くて、逆に入らない」。自分のゴルフをまっとうできずに悔しい日々を過ごした。

あれから15年。白髪の量も増えた岩崎は自分のことを分かっている。「最終日は2〜3メートルぐらいのバーディパットが何度もありましたが、“入れたい”と思うことはなかった。そのうち入るだろう、と。そしたら後半いいのが入ってくれました」。チャンスを外しても焦らずに淡々とプレーをこなせる。その結果が、今回の最終予選1位につながった。

「もう何にも考えない。自分のゴルフで。なるようになる」とひょうひょうと話す。久しぶりのツアー転戦はシニアが舞台。「30位以内のシード権が目標ですね」。レギュラーツアーで活躍した選手も多く出場した最終予選を1位で切り抜けた自信を胸にシニアツアーに飛び込む。(文・小高拓)

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