<アクサレディス宮崎 2日目◇28日◇UMKカントリークラブ(宮崎県)◇6539ヤード・パー72>
かつての天才少女が、5年ぶりに予選通過を果たした。29歳・高橋恵が初日「70」、2日目「73」で回り、トータル1アンダー・43位につけた。2021年7月「大東建託・いい部屋ネットレディス」以来の決勝進出に、「え! そうなんだ…」と驚きを隠せない。
13歳だった2010年、佐久長聖中2年時に下部ステップ・アップ・ツアー「ANAプリンセスカップ」で史上初のアマステップVを達成した。“元祖天才少女”金田久美子らをプレーオフで破っての快挙。一躍、その名をとどろかせた。16年にはプロテストに合格。だが、その後は思うような結果を残せず、苦しい時間が続いていた。
24年はレギュラー、ステップともに出場ゼロ。「ウェイティング(現地待機)をしていたらステップに出られたかもしれないけれど、試合に前向きになれなくて」。一度立ち止まり、自身を見つめ直す時間をつくった。練習とラウンドは最小限。それでもツアーの速報には目を通し続けた。「もう一度、頑張りたい」。その想いが、再び背中を押した。
昨年12月のファイナルQTで24位に入り、今季前半戦の出場権を獲得した。レギュラーツアーへの本格参戦は、18年以来8年ぶり。「いまは若い子たちがどういうプレーをするんだろうとかが気になります。悔しいという気持ちはなくなりました。一生懸命頑張っても、いまの自分は“ここ”。まだまだ頑張らないといけないですね」と、精神的にも成熟期を迎えている。
カットライン上で迎えた2日目の最終18番。3メートルのバーディパットが入らず天を仰いだが、「2パットでもいいやという気持ちがどこかにありました。後半は手汗ですよ(笑)」と、まずは予選通過を決めた安どで胸がいっぱいになった。今季3試合目にして初めての予選通過。「こんなにきついのか…」と苦笑いを浮かべたが、まずは確かな一歩を踏み出した。
「コンスタントに予選を通過して、そのあと上位争いをしたいです。苦しいけれど、幸せだなと思います」。今年30歳を迎えるベテランが、ゆっくりとそのブランクを埋めていく、(文・笠井あかり)
