<Vポイント×SMBCレディス 初日◇20日◇紫カントリークラブ すみれコース(千葉県)◇6731ヤード・パー72>
2週前の開幕戦「ダイキンオーキッドレディス」を9位で終えた金田久美子が、今週も好調に滑り出した。雨が降っても硬く、速いグリーンを相手に3バーディを奪い、喫したボギーは1つだけ。気温8.8度のコースで「こんなに寒くなるとは思わなかった。体が動かず、思ったより距離もでず、2打目も1クラブは飛ばなかった」というなか、2アンダーの3位タイで初日を終えた。
最初のバーディは前半の12番パー5。残り95ヤードからピン奥2.5メートルにつけて奪ったものだ。雨が降っても硬いグリーン状況は変わらず、この12番も「めっちゃ(ボールが)跳ねました」と驚いたほど。それでも傾斜などを考慮し、ランなどを計算しながらプレー。後半も2番、3番と20ヤードのアプローチをうまく寄せ、パーで耐え抜いた。「アプローチの感覚が開幕戦からよくなっている」と、自信を持ってホールを進むことができている。
先週行われた台湾の試合は、世界ランキング上位100人や、昨季のツアーでのランキング上位者のみが出場できた大会。昨季のメルセデス・ランキングが96位の金田はオープンウィークとなり、その時間をリフレッシュに充てた。「トレーニング、練習以外は友達にたくさん会いました。だいぶ前から友達に連絡してカラオケをしたり、ご飯に行ったり」。そして、こういう“息抜きの時間”が、今季の成績に好影響をもたらすかもしれない。
プロアマに出場した今週18日(水)、午後3時頃にラウンドを終えると、練習、トレーニングをこなし、森井あやめとともに午後6時頃から東京ディズニーシーを満喫。「乗り物にも2つ乗って、ショーも見ました。感動した」。実は、これまでは遠征中に遊びに行くことは金田にとっては“御法度”だったという。「試合の週は、しっかり練習をしないといけないとか考えて、殻に閉じこもっていました」。
だが今年は、その思考を見直した。「まじめなのをやめようって決めました。楽しく生きようって」。これまで試合期間は入れ込み過ぎ、球数を多く打つなどして腰痛の再発や体の痛みを発症することも多かった。もちろん、こなすべきメニューはしっかりとこなすが、ハードワークを控え、心身ともにいい状態で試合に臨みたいという思いが、この行動の根底にある。
また開幕に向けたオフには、体作りでも変化を取り入れた。今までは上半身を鍛えすぎると、球が高くなりすぎるなどの弊害が生じたため、下半身強化が中心のメニューだった。だが「今は成績は出てないし、それならいろいろなことを試してみよう」と、背筋を中心に上半身も積極的に鍛えるように。すると「飛距離が伸びました」など効果がもたらされた。
今季の目標について聞かれると、「まずは上位で戦えるようになりたい。まだ優勝したいですと言える状況ではない。上位で戦うことが積み重なれば優勝したいと思うこともできる」と話す。2週前の9位を、いい形で今週にもつなげ、一歩一歩、2022年10月の「樋口久子 三菱電機レディス」以来となる勝利に近づいていく。
来週、宮崎で行われる「アクサレディス」の週も、脇元華の自宅で行われるバーベキューに参加する。今年8月には37歳になるシーズンだが、「(まだうまくなれると)思っているから続けてます。それが無理だと思ったら試合には出ていない。距離も伸びているし、ショットもパターもよくなっている。まだいけると思うから続けています」と向上心は尽きない。“ストイック”時々“楽しむ”。これが少しでも長く現役を続けるために出した答えだ。(文・間宮輝憲)
