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宮崎で生まれた今年一番の“シンデレラストーリー” 泣いて笑った「奇跡」の3日間【2023年涙のワケ】

今年も“初優勝”、“復活V”などの見出しが踊り、印象的なシーンの数々が人々の心を打った男女ゴルフツアー。そのなかで選手たちが流した『涙』にスポットライトを当て、シーズンを振り返ってみよう。

所属 ALBA Net編集部
間宮 輝憲 / Terunori Mamiya

配信日時:2023年12月21日 07時30分

涙の初優勝を飾った山内日菜子
涙の初優勝を飾った山内日菜子 (撮影:福田文平)

国内男女ツアーは2023年のシーズンが終了。男子は中島啓太が賞金王を戴冠し、女子は山下美夢有が2年連続で女王の座についた。そのなかでは、今年も“初優勝”、“復活V”などの見出しが踊り、印象的なシーンの数々が人々の心を打った。そこで選手たちが流した『涙』にスポットライトを当て、シーズンを振り返ってみよう。

山内日菜子がドレスに着替えたら…【写真】



宮崎県で行われた3月の「アクサレディス」。ここでひとつのシンデレラストーリーが生まれることになる。史上最大の下剋上--。今年の女子ツアーで、こう表現された衝撃の優勝劇を演じたのが26歳(当時)の山内日菜子だった。

「状況が状況だったので…。(これまでは)どの試合に出られるのかとか、リランキングのこととか、いろいろ考えないといけなかった。ほっとした気持ちが大きくて、ずっと泣きっぱなしでしたね」

その涙の重みは、他の選手たちとまた少し異なるものだった。今シーズンが開幕した時、山内のQTランクは181位。昨年11月に行われたファーストQTの際、クラブ超過により8罰打を受けたことでファイナル進出に失敗したことが原因だった。この位置では、下部のステップ・アップ・ツアー出場権すらままならない。そんな苦境を、地元選手として推薦出場した自身今季初戦で、一気に変えた。

2002年にQTが始まって以降、これが最もQTランクが低い選手によるレギュラーツアー優勝だった。勝つか負けるかで、その後の命運が大きく分かれるプレッシャーははかり知れない。それに打ち勝ち、最後は1打差のトップでゴールテープを切った。優勝直後はもちろん、少し時間が経過した後に行われた会見の席でも、こみあげてくるものを抑え込むことができない。

プロ8年目。これまでレギュラーツアーを主戦場にしたのは、2019年シーズンの1年間のみだった。女子ツアーで優勝すると、その翌週から翌シーズンいっぱい(一部大会を除く)の出場権が与えられるため、これで実質2年間はレギュラーツアーで戦えることも決まった。

「リコーに出られるのが一番うれしいですね。毎年、その時期はQTを受けていたので。今年は受けずに済みますね」。これまでは来季出場権のことばかり考えていた時期に、今年は同年のツアー優勝者らしか出場できない地元開催のシーズン最終戦「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」でビッグタイトルに挑むこともできた。

そんな歓喜の瞬間を見届けた山内の母・由美さんも、「宮崎で、みなさんの前で優勝できるなんて奇跡のようで信じられない」と、やはりその目を真っ赤にした。さらに父・克則さんも、優勝スピーチで言葉を詰まらせる娘を遠目に見ながら、「泣くなって、そんなに…」とポツリつぶやきながら、男泣き。同じ宮崎県勢の柏原明日架や、脇元華をはじめ、多くの選手が山内の周りに輪を作って“泣き笑い”。そんな表現がぴったりなフィナーレだった。

「父も母も一番近くで応援してくれていたので、優勝を見せたかった。地元にも少しは恩返しできました。今までいろんなゴルフ場で声をかけていただいたり、ゴルフ場の方たちもすごく優しくしてくれて。感謝の気持ちでいっぱいです」。会見で感謝の思いを述べた時も、やっぱり涙。今季のツアーを象徴する、奇跡の物語だった。(文・間宮輝憲)

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