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ステップVで得たチャンスを生かす! プラチナ世代・橋添穂が“大好きな福岡”で躍進中

初のトップ10入り見えた! プラチナ世代の橋添穂が好位置で最終日へ。

所属 ALBA Net編集部
間宮 輝憲 / Terunori Mamiya

配信日時:2023年5月14日 08時30分

雨の和白で好プレー。橋添穂が初のトップ10入りへ。
雨の和白で好プレー。橋添穂が初のトップ10入りへ。 (撮影:福田文平)

<RKB×三井松島レディス 2日目◇13日◇福岡カンツリー倶楽部 和白コース(福岡県)◇6299ヤード・パー72>

自らの手でつかみとったチャンスを生かそうとしている。2日目に「70」と伸ばしトータル4アンダーの7位タイに浮上した橋添穂(みのり)は、3月のステップ・アップ・ツアー「ラシンク・ニンジニア/RKB レディース」を制した“副賞”で、今大会の出場権を得た選手だ。初のトップ10入りはもちろん、トップとも4打差と背中が見える位置で最終日に入る。

これが2021年6月のプロテスト合格以降、出場11試合目のレギュラーツアーで3度目の予選通過。しかも上位で進む決勝だが、「ステップでもレギュラーでもやっていることは変わらないですし特別感はないです」とサラリ。2日目は1番で4メートルを沈めるバーディを奪って流れに乗り、その後も雨のなかグリーンセンター狙いのゴルフでチャンスを待ち、しっかり伸ばした。ロングパットの距離感が合っていることも、安心感につながる。

ステップでプロ初優勝を挙げた後、右手首を負傷。骨に異常はなく病院では腱鞘炎と診断されたが、今週もテーピングをしてコースに出ている。「もっと練習をしてから来たかった」というのも本音だが、練習量をセーブしたことが精神面でのリフレッシュにはつながった。マンデートーナメントを突破し出場した今季レギュラー初戦の「フジサンケイレディスクラシック」は予選落ちを喫したが、負傷箇所も「きょうはあまり気にならず、すごくプレーに集中できました」と快方に向かっている。

コーチは父でシニアプロの橋添純司。親子鷹でプロ生活を戦っているひとりだ。第2ラウンド前にも電話し、アドバイスを得てコースに出た。「初日は立ち位置を作るところで、2日目は順位を上げる日と言われました。きょう一緒に回る人に負けないようやってこいとも言われて、それは達成することができたと思います」。その事実も自信を深める要因になる。

山梨県出身の橋添だが、福岡はゲンのいい場所になりそうだ。本人も「もう、すでにいいところですね」と笑顔を見せる。開幕前には水炊きにも舌鼓を打つなど、コース外の生活も充実。初めての和白は、激しいアップダウンやフェアウェイが狭い点で苦労もするが、「練習ラウンドから狭くてどうなるかと思ったけど、諦めるところは諦めようとメリハリをつけてやれてます」という姿勢で上位争いを続けている。残り1日もベストを尽くし、トップ10、トップ5、さらに上を目指していく。

今季QTランキングは87位だが、ここで大量ポイントを稼ぎリランキングを有利に進めれば中盤戦以降はレギュラーツアーを主戦場にすることも可能。ただ「ラウンド中は…あまり考えてないですね(笑)」と、まずは自分のプレーのみに集中する。「ギャラリーのみなさんがいるのは楽しい。見られているところでバーディを獲ることが多いんです。みなさんが『入れ!』と思ってくれてるから入るんだと思います」。ニッコリとそう話す性格もプロ向き。福岡でプラチナ世代のひとりが、さらなるステップ・アップを目指している。(文・間宮輝憲)

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