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RKB×三井松島レディス
女王・山下美夢有が2年連続となる“母の日V”を逃し涙 最後はカップに嫌われ「くやしい」
プレーオフで岩井ツインズと対峙した女王・山下美夢有。母の日Vへの思いは強かったが…。
配信日時:配信日時: 2023年5月14日 23時00分
<RKB×三井松島レディス 最終日◇14日◇福岡カンツリー倶楽部 和白コース(福岡県)◇6299ヤード・パー72>
岩井明愛、千怜の姉妹とトータル11アンダーで並び、三つ巴のプレーオフを戦った昨季年間女王の山下美夢有だったが、あと一歩のところで今季2勝目を逃した。首位と3打差の5位タイからスタートすると、最終日に「66」をマーク。史上初の双子プレーオフが実現したコースに、さらなる緊張感をもたらした。
1打ビハインドで迎えた最終18番パー5では、ピン奥から下り8メートルのロングパットを決め、土壇場でプレーオフ進出の権利をつかみとる意地も見せた。「あれはラッキーでした」と振り返ったが、ショット面でも手ごたえを感じるものが多く、ボギーフリーのラウンドでリーダーボードを駆け上がった。
プレーオフ1ホール目では、3打目をピン右2メートルにつけるチャンスが訪れたが、これはカップ手前で左へと切れる。岩井姉妹がそろって2打目に直ドラに挑み、一気にグリーン手前まで運んだ2ホール目もひとりスタイルを崩さず“堅実な”3打目勝負で右6メートルからバーディパットを打った。「2人とも近かったのでバーディを獲ると思って、私もしっかり」と放った一打は、きれいにラインには乗ったものの、カップをクルリと回り、外れた。そしてその直後に、千怜のウイニングパットを見届けることになる。
昨季5勝を挙げて女王戴冠を果たしたが、今季はまだ地元優勝を果たした「富士フイルム・スタジオアリス女子オープン」での1勝のみ。「ショットはよかったし、内容的には悪くない」と、前を向いて、ここからも複数回優勝を狙っていく。優勝を争った2人の姉妹については、「ジュニア時代から一緒に回っていました。実力もあるし、いいプレーでした」と言って称えた。
最終日が行われた5月14日は母の日。昨年はメジャー大会「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」を制し、母の日Ⅴを達成していた。2年連続での“プレゼント”については、、ラウンド中「考えていました」。それだけに、すぐに「悔しいです」という言葉を続けた。すると、ここまでサバサバとした様子で受け答えをしていた山下の目が潤み出し、「すいません」と言って手で顔を覆った。そして涙声を振り絞り「100ヤード以内のショットを重点的に練習しないと」と、今後の課題を挙げた。
怒涛の追い上げを見せながら、最後は紙一重のところで敗れた。それでも若き女王が、その強さを見せたことに変わりはない。(文・間宮輝憲)
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