<富士フイルム・スタジオアリス女子オープン 初日◇10日◇石坂ゴルフ倶楽部(埼玉県)◇6580ヤード・パー72>
「やっと入った、入って良かった」。後半16番パー3で、グリーン外からパターで打ったカップまで7メートルの2打目が決まると、渋野日向子はホッとしたような表情を浮かべ、その後、笑顔をこぼした。「下(の芝)が薄くてチャックリするのも嫌だったので、パターの方が寄せやすいかなと思った」。ようやく奪った、今季日本初戦での最初のバーディだった。
前半からパーオンに苦しみ、歯がゆい時間を過ごした。2番で手前2メートルのバーディパットがショートしたのだが、ここは「傾斜が強い分、慎重にいきすぎた。あそこは決め切りたかったし、あそこが取れていれば流れが変わった」と振り返る場面だ。
すると、直後の3番は2打目を右のバンカーに外してボギーに。さらにティショットが大きく左に曲がった6番は、ボールが木に跳ね返ってラフに戻ったが、結果的にスコアを落とした。「ラッキーもあったのにもったいない。難しいパー5だし、ウェッジが打てる距離に打ちたかった。返って来てくれて、“誰かにありがとう”だけど」と手を合わせ、笑いを誘うが、当然ながら悔いは残る。
「前半はショットが乗らず難しくて、後半はマシになったけどパターが入らなかった。一日、難しいラウンドでした」というのがこの日の流れ。前半と後半の間には1時間ほどのインターバルがあったため、そこで「(気持ちを)落ち着かせて、考えを整理した。緊張感もあって、うまく体が動かなかった。上半身が強かったので下半身を意識して臨んだ」とショット面を微調整することはできたが、なかなかバーディには至らなかった。
そのモヤモヤするなかでも、声援を送ってくれた日本のギャラリーに頭を下げる。「なかなかいいプレーを見せられず、すごく申し訳ないと思いながら回ってました。ずっと応援してくれて、海外にまで来てくれるギャラリーの方もいるし、感謝でいっぱい。結果で返さないと。なるべく早くいいところを見せたいので、あした頑張ります」。前日まで雨予報が出されていながら、コースに足を運んでくれた人たちの存在は力になった。
開幕前日には小祝さくら、竹田麗央との同組に「おしとやかな2人なので、自分もおしとやかに」と話したラウンドは、時折、皆で楽しく笑い合うシーンも見られた。「2人ともおしとやかな性格とは裏腹にバーディを取りまくって、いいなと思いながら。落ち着いてできました」。日本ツアーらしい雰囲気を堪能することもできたようだ。
ラウンド後は、すぐに練習場へと向かい調整に励んだ。初日を終え1オーバー・57位タイ。快晴予報が出されるあす土曜日は、さらに増えるであろうギャラリーにバーディラッシュを届けたい。(文・間宮輝憲)
