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19歳の菅楓華は後半失速で2位 初Vお預けも「泣いている場合じゃない」

19歳・菅楓華は逃げ切りならず…。それでも強烈な存在感を示した

所属 ライター
臼杵孝志 / Takashi Usuki

配信日時:2025年3月9日 17時06分

菅楓華は2位フィニッシュ。初優勝はお預けとなった
菅楓華は2位フィニッシュ。初優勝はお預けとなった (撮影:福田文平)

<ダイキンオーキッドレディス 最終日◇9日◇琉球ゴルフ倶楽部(沖縄県)◇6610ヤード・パー72>

初優勝を目指した19歳の菅楓華は4バーディ・3ボギーの「71」と伸ばし切れず、トータル6アンダーの2位タイに終わった。初日から3日目まで首位をキープし、史上5人目となる4日間大会での完全V&初優勝を目指したが、優勝した岩井千怜とは4打差。勝負どころの終盤に2ボギーを喫し、力尽きた。

【写真】最後は勝者・岩井千怜を称えるハグ

「前回の最終日最終組に比べたら、成長はたくさんあった。大きく崩れることもなかったし、今後に向けての自信になると思います」

昨年9月の「住友生命Vitalityレディス」以来、2度目の最終日最終組だった。前回は首位と2打差の2位からスタートしたが、「75」と乱れ、岩井ツインズの姉・明愛が逆転V。今回は単独首位で迎えたものの、妹・千怜の後塵を拝した。

半年前は、試合後に涙が止まらなかった。取材を受けるまでに心のクールダウンが必要だったが、今回は表彰式を終えたあと「お疲れ様でした」と笑みを浮かべて報道陣の前に立った。悔しくないはずがない。だが、「2回目なので、泣いている場合じゃないですよね。自分の成長を見ることができたし、そこは自信になる。今後につなげたいです」と顔を上げた。

1番はティショットを左ラフに入れ、1.5メートルのパーパットを外した。同組の岩井千怜はバーディ。スタート直後に首位から陥落した。ただ、ここから成長を実感する時間がやって来た。チャンスを何度も逃しながらも、6番で7メートルを沈めて最初のバーディ。続くパー5の7番では、残り100ヤードからの3打目をピンそば20センチにつけるスーパーショットでギャラリーをどよめかせ、再び単独首位に立った。

「最初のボギーのときは、まだ1ホール目だと思って逆に気合が入った。なかなかバーディは来なかったけど、最後まであきらめずにやれたのは成長したところ。メンタルの部分もだいぶ良くなってきました」

課題として残ったのは、バックナインの2つのパー3で喫した2ボギーだった。16番ではティショットをグリーン左バンカーに入れてスコアを落とし、一方の岩井はピンそば30センチにつけてお先にバーディ。ここで一気に4打差が開き、勝負ありだった。

「私が先にボギーを打って、相手を有利にしてしまいました。岩井さんの16番のバーディはさすがだと思いました」

経験の差、力の差は見せつけられたが、まだプロ2年目のシーズンは始まったばかり。自己最高の2位という結果には胸を張っていい。今季序盤の目標は「10代のうちに勝つ」こと。5月17日の誕生日まで、伸び盛りの19歳には時間がたっぷりと残っている。(文・臼杵孝志)

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