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“フルラウンド”でつかんだ2勝目 安田祐香が示した進化と手応え【2025年“この1シーン”】

白熱のシーズンが終わった国内女子ツアー。今季全36試合を振り返り、大会ごとに印象に残った“1シーン”を紹介する。

所属 ALBA Net編集部
ALBA Net編集部 / ALBA Net

配信日時:2025年12月10日 14時02分

プレーオフを制してツアー2勝目を挙げた安田祐香
プレーオフを制してツアー2勝目を挙げた安田祐香 (撮影:福田文平)

白熱のシーズンが終わった国内女子ツアー。今季全36試合を振り返り、大会ごとに印象に残った“1シーン”を紹介する。

【写真】安田祐香さんがドレスアップしました

■富士フイルム・スタジオアリス女子オープン(4月11~13日、埼玉県・石坂ゴルフ倶楽部、優勝:安田祐香)

2025年のシーズン序盤、安田祐香がつかんだ2つ目のタイトルは、彼女のキャリアにとって大きな意味を持つ優勝になった。悪天候の中で粘り続け、最終日は1アンダーの「71」。トータル9アンダーで3人が並んだ長丁場のプレーオフを4ホール目で制し、ツアー2勝目をつかみ取った。

序盤はティショットを乱し、9番パー4では左に曲がる場面もあった。しかし、中盤の3~4メートルのパーパットを次々と沈めてしのぎ切る。勝負どころのプレーオフでは、フェアウェイバンカーから放ったスーパーショットで試合を決定づけた。

プレーオフ1ホール目でルーキーの中村心が脱落し、舞台は安田と河本結の一騎打ちへ。4ホール目、2人そろって左バンカーに入れたが、バンカーの状態や距離感をつかんでいた安田が冷静さで上回った。5UTで放ったショットはピン奥3メートル。バーディこそ逃がしたものの、堅実にパーを拾い取り、長い勝負に終止符を打った。

ラウンド中に大きく表情を変えない安田だが、16番のバンカーショットでは「打ちすぎた」と表情に出た場面もあった。それでも基本は常に冷静さを保ち、「ミスして怒るより、あとで練習する」という姿勢は、ジュニア時代からツアーに揉まれて身についたものだ。

初優勝は悪天候で27ホールの短縮競技だったが、今回は54ホール+プレーオフを完走してつかんだ勝利だった。“勝たせてもらった”ではなく、“勝ち取った”。その手応えは一段階成長した安田の姿を象徴していた。

ジュニア時代の同期である古江彩佳、西村優菜、吉田優利が米女子ツアーを主戦場にする中、安田は「いまは日本ツアーを盛り上げたい」。まずは国内で実力を固め、次のステップへと備えていく一年となった。

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