<日本女子オープン 事前情報◇29日◇宝塚ゴルフ倶楽部 旧コース(兵庫県)◇6185ヤード・パー70>
6185ヤードのパー70。今年の「日本女子オープン」の総ヤーデージは、59回目を迎える大会の歴史で3番目に短い。最短は1980年の春日井CC西Cの6168ヤード(パー74)、次いで81年の総成GCの6168ヤード(パー72)となっている。
パワーゴルフ全盛の時代に逆行するようなセッティングだが、この日のプロアマ大会に出場した選手やキャディの多くは、「あまり短いとは思わない」という。
パー70の設定は、2011年の名古屋GC以来、大会史上2度目。ただ、前回との大きな違いは、パー3が6ホールもあることだ。11年はパー5が2ホール、パー3は4ホールだった。同じパー70でも、今回は4つあるパー5はすべて500ヤードを超えるため、選手たちは距離の短さを感じていないようだ。
6ホールあるパー3の攻略が、優勝争いのカギを握りそうな今年の日本一決定戦。ニヤッと笑ったのが、絶好調の吉澤柚月だ。プロ3年目の今季、パー3の平均スコアは「2.9452」でツアー1位。「パー3でバーディを取っているイメージはないけど、すごくうれしい。シーズンの最後まで、そこは守っていきたいですね」と大きくうなずいた。
吉澤にとってパー3は、バーディを狙いつつ、確実にパーを拾っていくホールだという。「距離にもよるけど、パーでいいとは思わない。基本、私はどんなときでも攻めていくタイプなので」。
今季は8月「北海道meijiカップ」で初優勝。3週前のメジャー「ソニー日本女子プロ選手権」ではプレーオフで山下美夢有に屈したが、堂々の2位に入った。昨季70位だったメルセデス・ランキングは7位に躍進している。
「メジャーの借りをメジャーで返すなんて、ホント思っていません。選手権はもう終わったことだし、目の前の試合に一生懸命に取り組むだけです。ただ、ナショナルオープンは特別なものを感じる。勝った人はすごく輝いているんですよね」
アマチュア時代は縁がなかった国内最高峰の大会。最終予選会を突破して初めて出場し、35位に入ったのは昨年のことだった。「打ち上げのホールもあるし、グリーンは砲台で小さい。コースの造り方とかに歴史を感じます」。開場100周年を迎えたコースで臨む2度目の日本女子オープン。ブレーク中のニューヒロインがパー3を攻略し、今年は誰よりも輝く存在となる。(文・臼杵孝志)
