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帰郷でのリフレッシュ&新アイアンで大爆発 大里桃子は初優勝の地で今季ベスト「65」

熊本でリフレッシュ!今季不調に苦しむ大里桃子が好発進を切った。

所属 ライター
田中宏治 / Koji Tanaka

配信日時:2023年8月19日 07時10分

大里桃子が好発進。浮上の合言葉はリフレッシュとアイアン?
大里桃子が好発進。浮上の合言葉はリフレッシュとアイアン? (撮影:佐々木啓)

<CAT Ladies 初日◇18日◇大箱根カントリークラブ(神奈川県)◇6638ヤード・パー72>

先週まで6試合連続の予選落ちを喫するなど、今季不調に苦しんできた大里桃子が、初優勝の地で10バーディーと爆発。今季自己ベストの「65」で、7アンダーの2位と絶好のスタートを切った。「調子が悪いのに練習しないなんて考えられない」とボールを打ち続けてきたが、先週の大会後はクラブを持たずに地元・熊本に帰ってリフレッシュ。ボールを打たなかった3日間とニューアイアンが大里を大変身させた。

この“副賞”が名物です【写真】

かつてはパッティングのイップスに苦しんでいたが、いま「気持ち良く打てない」と感じているのはティショットとアプローチ。「ティショットが曲がるのでグリーンに乗らず、アプローチも寄らないので、長いパーパットが残る。前半戦はずっとこれを繰り返していました」。フェアウェイキープ率は55.0459%で87位、パーオン率(62.9969%)は70位、リカバリー率(56.1983%)は87位。今季ここまでのスタッツには、大里の言葉を裏付けるような数字が並ぶ。

オフシーズンは仕事で都合がつかなかった3日間を除いて、毎日練習をしていた。「それだけやったのに結果が出なくて、たくさん練習したからこそ、自分にプレッシャーをかけてしまったのかもしれません」。シーズンに入ると、予選落ちしても、常に会場に残って練習。次の会場へとクラブを送る運送会社のトラックが来る時間を確認し、ギリギリまでボールを打ち続けたこともあった。

そんななか、先週は「悪いスイングのままで練習しても意味がない」と思い切ってクラブを持たずに地元に帰った。友人との食事などでリフレッシュしただけでなく、トレーナーの指導の下、スイング中の体の動きを確認。「股関節の使い方が下手くそで、以前から右腰が浮く悪い癖があって、一時期は直っていたんですけど、また元に戻りつつある状態。それでショットが乱れていたので、少しでも改善できればと思ってやっていました」。

この日もフェアウェイキープは14ホール中5回とティショットは荒れていたが、体の使い方を見直した効果はアイアンショットに現れた。先週からアイアンをミズノ『JPX923 TOUR』に替えたことも手伝い、グリーンを外したのはカラーとバンカーへこぼれた2回だけ。気持ち悪さが残っているグリーン周りのアプローチは一度も打つ機会がなく、バーディー量産に繋がった。

現状はメルセデス・ランキング79位で、本格参戦1年目からのシード権維持も厳しい立場。「今はシードのことを考えるのはやめて、QTまでの3か月でどうにかスイングを調整できたらいいなと思っています。今日が想定外に良かったので、明日以降も気持ち良く振れたら、それだけで私はルンルンで帰れると思います」。2018年に初優勝を挙げた大会だけにコースとの相性は抜群。無欲の勝利を手にすれば、シードやQTの心配はなくなるが、果たして。(文・田中宏治)

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