<ミネベアミツミ レディス 北海道新聞カップ 最終日◇12日◇真駒内カントリークラブ 空沼コース(北海道)◇6700ヤード・パー72>
5位に浮上した3日目のラウンド後、青木瀬令奈は力強く宣言していた。「あすは少しでも上位の人たちを脅かせる位置に行きたい」。首位と7打差で出た最終日。その言葉にウソはなかった。
2番でピン右手前から7メートルを沈めて、最初のバーディを奪った。2打目をベタピンにつけた4番パー4からは3連続で伸ばした。12番で6つ目のバーディを奪い、13番からはピンチを3ホール連続でしのぎ、今季5度目のボギーなしラウンド。今季自己ベストタイで「66」でスルスルと順位を上げた。
「後半はピンチだったけど、パーセーブできて良かった。リーダーボードはまったく見ていませんでしたね。優勝ですか? 前半の勢いだったら、狙えたかもしれませんね」
伸ばし合いと予想した最終日。リーダーボードは一度も見なかった。「前半で5つ伸ばしたところで、まだ3打差はあるなという感覚でした」。前半を「31」でターンし、トータル14アンダーとした時点で、単独首位に立っていた仲宗根澄香との実際の差は2打。百戦錬磨の33歳は肌感覚で戦況をしっかり見極めていた。
2023年の「Tポイント✕ENEOS」は最終日の序盤で上田桃子に8打差をつけられる絶望的な状況から大逆転を演じ、通算4勝目を挙げた。そのときにマークした「64」は今も自己ベスト。3年前の再現を思わせるような、前半の快進撃だった。後半は1バーディにとどまったものの、有言実行の脅威の存在となってV争いを演出した。
今季はここまで4度の11位が最高だった。初のトップ10入りは、3位フィニッシュ。「はい、やりました! 気負わずにやれたのが良かった。トップ10というより18ホール、しっかりゴルフをして帰ろうというマインドでやれたことが良かったと思います」。
前週は2日目に右足首をねん挫した。患部はまだ腫れが残り、痛みもある。そんな手負いの状態で、連日の雨中のラウンドとなった4日間を戦った。「朝はちょっと足が重かった。連戦で、4月のオープンウィークも男子の前澤杯に出ていたので、休みがないんです」。開幕から皆勤。それでも、きっちり仕事は果たした。
2026年のシーズンもそろそろ折り返し。疲れた体を気力と技術でカバーし、ベテランは猛暑の夏も乗り切っていく。(文・臼杵孝志)
