<日本女子オープン 初日◇1日◇宝塚ゴルフ倶楽部 旧コース(兵庫県)◇6185ヤード・パー70>
初出場の19歳、荒木七海が大仕事をやってのけた。「64」で回り、国内メジャー史上初のアマチュア首位発進。2学年上の姉はツアー通算1勝の荒木優奈だが、その姉が「72」でホールアウトしたことを知ると、「優奈にはほぼ負けっぱなしなんで、たまにでも勝てたら『よっしゃー』です。気持ちいいです」とニッコリ笑った。
前半のインを2バーディで折り返し、後半の5番パー5で一番の見せ場が訪れた。ティショットをフェアウェイに運び、3番ウッドで2オンに成功。ピン手前4メートルを沈めるイーグルで一気にリーダーボードを駆け上がった。
「5番のティショットは3番ウッドで安全に行こうと思ったけど、なんかイケる気がしてドライバーで振りました。2打目はエッジまで215ヤードで、風はフォローだったので2オンを狙いました。パットはめちゃ下りのスライスで難しかったけど、ジャストタッチで入ってくれました」
最後は2連続バーディで締めた。8番は5メートル、9番は6メートルをねじ込んだ。「6アンダーは自己ベスト。5アンダーは何度も出したけど、どうしても5で止まってしまう。最後は気合が入りました。うれしい」。ほとんどフェアウェイを外さなかったという好調なショットを武器に、1イーグル、4バーディでボギーなし。「もう少し取れたかな」とご機嫌だった。
アマチュアの首位発進は6月の「宮里藍 サントリーレディス」のソア・キム(韓国)以来17人目(20度目)だが、メジャーでは初の快挙だ。だが、浮かれた様子はまったくなく、しっかり手綱を引き締めた。
「そこは特には…。初日だし、こんなにうまくいっていたら、あすはピンチがきそうですよね。何とかしのいでいきたい」
最終予選会をクリアしての晴れ舞台だが、今はあと1カ月後に迫った最終プロテストのことで頭がいっぱいだという。
「気持ちはプロテストにいきすぎています。なんかソワソワして、女子オープンのことは全然考えていませんでした。去年は自信がありすぎたけど、今年は自信がなくて…。いいスコアが出れば自信がつくと思うけど、(メジャーは)セッティングが難しいから、『悪くても落ち込むことはないよ』と親も言ってくれていました」
心配や不安は杞憂に終わるスタートダッシュ。優勝すれば、昨年は合格ラインに4打も届かず一発合格の目標を果たせなかった最終プロテストは免除され、最短ルートでプロになれる。
「そうなったらラッキーだけど、狙ってできるような簡単なものじゃない。変に自分に期待させないように、プロテストはあるものとしてあすからもプレーします。いい感じでプロテストに行けたらいいなぁ」
地に足をつけて臨む国内最高峰大会。その先に史上9人目、日本女子オープンでは2016年の畑岡奈紗以来2人目となるアマチュアVが待っている。(文・臼杵孝志)
