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19年を回避して挑む早大4年の腰痛研究ゴルファー、稲垣那奈子【プロテスト2022注目選手】

11月に行われる2022年度JLPGA最終プロテストの注目選手を先取り。ここから川崎春花、尾関彩美悠のように、来季ルーキーでツアー初優勝を遂げる選手が現れるかも。

配信日時:2022年10月6日 13時00分

早大4年生の稲垣那奈子は埼玉県出身(撮影:GettyImages)
早大4年生の稲垣那奈子は埼玉県出身(撮影:GettyImages) (撮影:GettyImages)
今季もメジャーを制した川崎春花、尾関彩美悠といったルーキーが活躍している国内女子ツアー。それだけに、11月に控えた今年の最終プロテストにも新たなヒロインとなる原石がたくさんエントリーしている。そこで注目の選手を先取りするべく、ヒロイン候補をピックアップ! これを読めばプロテスト、そして来年のツアーがより面白くなること間違いなし。

身長165センチの稲垣那奈子は、長い手足を生かして飛ばす!【連続写真】

女子の場合、高校を卒業してすぐプロテストを受検する選手が多く(現在は高校3年生から受検可能)、大学に進学してからプロの道に進む選手は少ない。2000年度生まれの“プラチナ世代”と呼ばれる西村優菜、吉田優利、安田祐香らが高校卒業後の19年のプロテストで合格したのに対し、同い年の稲垣那奈子は「高校2年生からプロになりたい」と思いながらも、これをあえて回避。早稲田大学に進学し、アマチュアとして競技ゴルフを続ける道を選んだ。

「高校を卒業してすぐは自分のなかで早いと思いました。当時の自分の実力だと受からないと思ったのが、まずひとつ」と、大学進学を選んだ理由を話す。19年のプロテストから受検できる年齢が『開催年度4月1日時点で満17歳以上』に引き下げられ、高校3年生でも受検できるように。19年の合格者の中にはプラチナ世代のひとつ年下で、当時高校3年生だった笹生優花や西郷真央もいた。

そして、稲垣自身が中学3年生のときに発症した腰椎分離症などの怪我に悩まされていたこともあり、「大学では怪我の予防について学びたかった」というのがもうひとつの理由。早稲田大学ではスポーツ健康科学を専攻し、現在『ゴルファーと腰痛の関連性』を研究テーマとした卒論に取り組んでいる。「1、2年の頃は単位を取るのが大変でした。卒論は12月頭が本提出なのでピンチです」とゴルフと勉強の両立に苦労しながらも、充実した毎日を送る。

実際、大学に進んだことで「1、2年生の頃は怪我に悩んでいたけど、トレーニングやポジショニング、プレーした後のメンテナンスを学んで、最近は痛みもなく予防できるようになったと思います」と、過酷なプロ生活に向け、自分の体を守る準備はしっかりできている。

いまはJGAナショナルチームに名を連ねている稲垣。昨年、橋本美月(東北福祉大2年)が制した「アジアパシフィック女子アマチュアゴルフ選手権」は5位で終えた。今年に入り、「日本女子アマゴルフ選手権」では、「気合いが入りすぎて空回りしちゃった」と予選落ち。だが、悪天候のために短縮競技となった「日本女子学生ゴルフ選手権」では、「日本アマの経験と反省を生かした」と3位に入った。

今月行われた「日本女子オープン」では予選落ちを喫するなど、プロトーナメントではまだ目立った結果を残せていないが、『当該年度のJGAナショナルチームメンバー』の資格で、1次と2次をスキップして11月の最終プロテストから出場できる。卒論とともに大学生活の集大成をここにぶつけたい。

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