<NOBUTA GROUP マスターズGCレディース 初日◇22日◇マスターズゴルフ倶楽部(兵庫県)◇6520ヤード・パー72>
初の年間女王に向けてメルセデス・ランキング(MR)1位を独走する桑木志帆が5バーディ・1ボギーの「68」で回り、首位と2打差の5位で滑り出した。
前週の「富士通レディース」の決勝ラウンド2日間はともにパープレーの「72」と足踏みして13位フィニッシュ。最終日には「つらいです。悔しいです。久々に全部ダメになっちゃいました」と涙を流し、連続アンダーパーラウンドも「17」で止まった。
高みを目指すゆえの悩みと苦しみ。同時に「1試合でも早く年間女王を決めたい」という気持ちも、知らず知らずのうちに心を空回りさせていた。MR2位の佐久間朱莉には約900ptの大差をつけている。そのリードが逆に呪縛のように体を縛りつけていた。
「早く決めたいという思いが強すぎて、自分を苦しめていた。周りのことは気にせずに自分のゴルフをやろう、そのことだけを考えようと思っています」
予選ラウンドの2日間は、3週前の「日本女子オープン」でプレーオフを戦い、3ホール目に屈した申ジエ(韓国)と同組となった。単独首位から出た最終日に2打差を追いつかれ、日本一のタイトルを逃した。目の前で永久シードと史上初のメジャー4冠を達成したベテランとの、そのとき以来の直接対決。だが、心が波立つことはなかった。
「特に何も意識はしていません。まだ初日ですから。あのときのジエさんの勝負に懸ける執念はすごかった。私にそこまでの気持ちはなかった。ホント、勉強になりました」
インから出た前半は12番パー5でボギーが先行した。待望のバーディは5メートルをねじ込んだ18番パー4でやっと来た。後半は4バーディ・ボギーなしの「32」。フェアウェイを外したのも、パーオンできなかったのも1ホールだけという、ほぼ満点のラウンドに表情もやわらいだ。
「前半は苦しかったけど、自分のパッティングをしようと思った18番でバーディがとれたのが大きかった。いいきっかけになって、自信を持つことができたかな」
長いシーズンも今週を含めて残り6試合。心・技・体を立て直し、力強く前へ。歓喜の瞬間は間もなくやって来る。(文・臼杵孝志)
