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1年かけて作ったパターを1週間でチェンジ ささきしょうこのクラブ哲学

1年かけて作ったパターを1週間でチェンジ ささきしょうこのクラブ哲学

所属 ALBA Net編集部
秋田 義和 / Yoshikazu Akita

配信日時:2018年3月31日 19時28分

ささきしょうこが語るクラブへのこだわりとは?
ささきしょうこが語るクラブへのこだわりとは? (撮影:佐々木啓)
ヤマハレディースオープン葛城 3日目◇31日◇葛城ゴルフ倶楽部 山名コース(6,564ヤード・パー72)>

2017年からクラブ契約をフリーとして戦っているささきしょうこ。クラブに対するこだわりは相当で、グリップ交換は自らするほど。また、同組で回った葭葉ルミの使用するドライバー『CRAZY CRZ-435』の顔がいいと見るや、葭葉に口をきいてもらいすぐに投入するなど、様々なクラブを試しながら戦っている。

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そんなささきは、素材選びからデザイン、さらに削りの調整など、できあがるまでに約1年かかったパターを開幕戦で投入していた。開幕直前には「転がりがいいので、シーズンが始まるのが楽しみ」と話していたが、その翌週には2016年に初優勝したときのパター『オデッセイ ワークス BIG T #5』に戻した。一体何があったのか。

「転がりが良すぎて、下りのパットが全く合わなかったんです。オフのときのような“試合の速さ”ではないグリーンでは合っていたのですが、試合では全くダメでした」。とはいえ、1年かけて作り上げたもの。1週間で諦めてしまうのは、なんだか潔すぎる気もするが…。

「(開幕戦で)最下位になったのも理由の一つです。気持ち的に何か変えないともう無理だと思って」。父やキャディといった“チームささきしょうこ”の面々も、ささきと同じく「スパッと変える」タイプであることも後押しし、スイッチに至った。

ただし、優勝した当時のパターをそのまま戻したわけではなく、長さを1インチカットしたらしい。優勝パターを短くするのも勇気がいると思うが…。

「作ったパターが33インチだったので、その長さに合わせました。(優勝したときとは)パッティングフォームも違っていますし。同じモデルの33インチのものを使おうと思っても、ヘッドの感覚だったり、何か違うような気がして。新しいシャフトをさせば、同じ長さに戻せるというので切っちゃいました(笑)」。パターを変えて以降は予選落ちなし。決断の早さが功を奏したことは、火を見るよりも明らかだ。

今週は1W、3W、7Wを新しいものに変更した。1Wは、モデルは変わらないがロフトを寝かせたもの、3Wは同じくバランスだけを変えたもの、そして、7Wは5UTの代わりに入れた。それぞれ明確な使用意図があるとはいえ、試合前日に行った調整だけで実践投入。このあたりの決断にも驚かされる。

「ダメなときは、良くなるには何かを変えないといけません。体もフォームもその時々で違うものですから」とクラブに対する考えを語ったささき。こだわりと決断力。この二つを兼ね備えている、契約フリーが最も合っている一人だといえそうだ。ちなみにここまで話した後、「今年は開幕からクラブを変えないでおこうと思ったんですけどね」といたずらっぽく笑っていた。(文・秋田義和)

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