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■欠点がない総合力の高さが最大のウリ 数値に現れない強さも
初日に6位タイにつけた永井は、畑岡、穴井という飛距離の出る2人とのペアリングにも「セカンドでは私が全部オナー(一番最初に打つこと)だと思ってたので、逆にリズムを作れて楽でした」と動じることなく、この日のベストとなる“68”を叩きだし首位に浮上。最終日が中止となり栄冠を手にした。そんな永井の強さを辻村氏は総合力だと語る。
「永井さんは突出した何かがあるタイプではなく、どのデータを見ても満遍なく平均値以上の数値を叩きだしているバランスタイプ。どの項目にもスキがない。その総合力の高さに加えて、ゲームを作るのが非常に上手い。また、プレーを見ていても20歳とは思えないほど落ち着いています。自分を分かっているからマネジメント能力が高く、基本的にはストレートの球筋ですが、状況によってドロー系、フェード系を打ち分けられる技術もあるから大崩れがない」。ここまで33試合に出場し、予選落ちはわずかに6度。今年からフル参戦したルーキーとは思えない安定感は、総合力の高さからきている。
結果的に勝負を決めることになった2日目の18番パー5のバーディに、永井の良さが出たと辻村氏。「同組の飛ばし屋2人に惑わされることなく、自分が3打目でピンに寄せるのには何ヤード残せばよいかを逆算してティショットからプレーできていました。ちょうどよい距離の残し方ができたから、3打目でピンにピタリと寄せられたのです。その辺りに上手さを感じますね」。周りに惑わされることなく、自分のゴルフができる。そんなデータに現れない強さが、栄冠につながった。
■ミート率の高さが安定したショットを生み出す それはボールコンタクトが良いから
そんな正確性の高い永井。スイングを見たときに、辻村氏が目を見張るのがミート率の高さだ。それ故、縦の距離のバラつきが少なく、安定したプレーを引き出しているという。「永井さんのショットメーカーたる所以は打点の良さ。上から刺さるわけでもなく、下から煽るわけでもなく、ボールに対して一番クラブが振り抜きやすい位置にクラブを入れられている。クラブの入れ方をよくするためには、クラブの降ろし方が重要で、降ろし方にはトップの高さが重要。永井さんは上背があるわけではありませんが、しっかりと高さのあるトップを作れています。そしてトップからクラブの入れ方をイメージして、ヘッドの重みを感じながら振り下ろしてきているから、球が一番上がる最高の角度でボールにコンタクトできているのです。また、軸が左へ流ないのも、打点の良い彼女の持ち味です」。打った跡を見ると薄い綺麗なターフがとれているのが、良いクラブの入り方ができている何よりの証だ。