<JLPGA新人戦 加賀電子カップ 最終日◇12日◇グレートアイランド倶楽部(千葉県)◇6525ヤード・パー72>
ときおり風速10m/s以上の突風が吹くなど、難コンディションになった最終日。2024年「日本女子アマ」覇者の鳥居さくらがこの日のベストスコアタイとなる4バーディ・2ボギーの「70」で回り、トータル1アンダー・7位タイで終えて存在感を示した。
スタート前、鳥居は選手向けの告知ボードの前にいた。「(賞金配分表を)見たんですよ、どれぐらいか。7位くらいで70万円。がんばって50万は稼ぎたいと思っていました。下はないのでガッツで、気合と根性で」
2日目終了時点で16位タイ。このままの順位だと“初任給”ともいえる賞金は30万円ほどになる。1打でも伸ばして多くの賞金を稼ぐ。プロ意識を高くもって臨んだ。
最終日は強風の中、前半4つ伸ばして折り返すと、後半は大きなトラブルはなく2ボギーにまとめて、この日「70」で一気に順位を上げた。「初日はショートアイアンで頑張ってピンにつけて、2日目以降はロングアイアンでもチャンスにつけられるようになりました。3日間の中で経験を積めたし、少しずつ上げられて良かった」。順位もゴルフの状態も日に日に上げて、7位タイの賞金72万円を獲得した。
昨年の春頃からツアー3勝の男子プロ、星野英正に師事。師匠の豊富な経験と技術を吸収し、2度目のプロテストで合格をつかんだ。来季の前半戦出場権をかけたQTは1次で敗退。来年の主戦場は下部ステップ・アップ・ツアーになる。
「ステップといえどもそんなに甘くない世界のはずなので、ちゃんと気を引き締めて。オフはトレーニングをしっかり、1年間戦える体力をつけてあとは基礎練習を怠らないようにします」
レギュラーツアーは主催者推薦で出場も可能だが、「ステップでたくさん経験を積んで、プレッシャーの中、戦えるメンタルを作って、推薦をいただけた試合では予選を通って、上位に入れるようにがんばります」。体力も技術も基礎から作り上げてルーキーイヤーを迎える。(文・小高拓)
