<ゴルフ5レディス 最終日◇6日◇ゴルフ5カントリーみずなみコース(岐阜県)◇6531ヤード・パー72>
2024年のプロテストに現役高校生で合格した福田萌維が、和歌山県出身者では初のツアー優勝者となった。日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)のホームページに記載されている会員・選手で、和歌山出身者は福田を含めて10人。今季のツアーメンバーは福田だけ。優勝会見で地元への思いを聞かれた“パイオニア”はメッセージを発信した。
「試合が終わって(JLPGAの)小林(浩美)会長に『和歌山県で初めてね』と言われて、すごくうれしかったです。和歌山はゴルフをやっているジュニアが本当に少なくて、私と同学年だったのも1人しかいなかった。年上も年下も数えるくらい。きょうの私の優勝をきっかけに、ゴルフを始めてくれるジュニアが増えてくれたらうれしいです」
幼いころは軟式の少年野球に熱中していた福田とゴルフの出会いは9歳のとき。所属していたチームの監督が和歌山県ゴルフ連盟の会長という奇縁だった。
「監督に誘われたのがきっかけです。ゴルフのセンスが自分にあったとかじゃなくて、ゴルフ人口が本当に少ないので、ちょっと増やしたいと思って誘われたのだと思います。でも、そのうちゴルフのほうが楽しくなりました」。監督の眼力か、ゴルファーを増やしたい単なる切実な思いかはさておき、そこから福田の人生が変わった。
中学生のころはコロナ禍で生活は一変し、学校にも行けない自粛期間も増えた。「そのときにゴルフにはまりました。プロを目指そうと決めたのも、そのころです。中学では陸上部に入って、体を鍛えました」。
高校は遠く離れた宮崎の日章学園高に進んだ。「自分で決めました。体験で日章学園に行ったときに本当に環境がよかった。週に5回、学校が終わったあとにコースでハーフを回れる。マットではなくて芝から打てたり、グリーンで練習できるのは、ここしかないと」。高校では1学年上の菅楓華、荒木優奈とともにチームをけん引。22、23年には菅、荒木らと出場した「全国高校選手権」で、団体の2年連続優勝も経験した。
野球少女からプロゴルファーとなって、わずか2年でツアー初優勝。“ゴルフ後進県”を返上する期待も一身に背負い、新ヒロインは2勝目、3勝目と勝利を積み重ねていく。(文・臼杵孝志)
