ツアー通算2勝の堀奈津佳が、今年の「ジャパンゴルフフェア2026」(3月6~8日、パシフィコ横浜)でジュニア時代の“象徴”と話す宮里藍と共演。2015年にシード権を手放してから復活を目指す足掛かりとする。
今年のゴルフフェアは3日間で過去最多となる6万8000人超の来場を記録した。2019年に参加して以来となった堀は「すごく人が多かったです。以前よりブースがバージョンアップしていました。ゴルフ界の盛り上がりを感じて、うれしくなりました」。年に一度の大イベントの熱気を感じた。
大勢の来場者を楽しませるためにひと肌脱いだ。宮本勝昌、宮里聖志、宮里藍とともに契約するブリヂストンのブールやメインステージでトークショーに参加。「自分の中では感慨深くて。こんな日が来るとは思っていなかったです。こういう機会をいただいてブリヂストンさんには感謝です」とうれしそうに話す。
堀がゴルフを始めた翌年の2003年。18歳の宮里藍が「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」でアマチュア優勝を遂げ、“藍ちゃんフィーバー”を巻き起こした。宮里藍は堀にとって「目標とか憧れというより、雲の上の特別な存在。ジュニア時代の“象徴”です」というほど大きな存在である。
トークショーは、ボールやクラブの選び方、「うまくなりたい」と思うアマチュアへのヒントがテーマだった。「緊張した場面でどう対処しますか?」というテーマを聞かれた宮里藍は、「緊張しないようにと考えるのではなく、何かを食べたり、飲み物を飲んだり、体を動かしたり。体に刺激を入れることを心掛けていました」など現役時代のことを思い出して力説した。来場者の多くはうなずいていたが、横にいた堀もその一人。
「心技体の『心』の部分ですよね。私はうまくいかないことが続いていた時期に、藍さんにはいろいろ教わりました。ミスしたとき、『食べ物や飲み物を口にしたり、動作として自分の体に刺激を入れる方がいいよ』と。きょうは緊張した場面でもそういう風に対処されているんだなと。あらためて勉強になりましたし、やってきたことが合っていたんだなと思いました」。世界ランキング1位にも上り詰めたことのある“象徴”の言葉をしっかりと受け止めている。
13年に初優勝を含む2勝を挙げたが、15年にシード権を手放した。それ以降、苦しい時期が続いたが、昨年から“再生工場”とも言われる森守洋コーチに師事している。妹の琴音も森コーチに教わってから復活を遂げ、昨年は「日本女子オープン」のタイトルも獲得した。
「ジュニアの頃から感覚でやってきて、理論を学ぶことでムラがちょっとずつ減ってきました」と森コーチが提唱する“クラブに仕事をさせる”という考えを持って取り組んでいる。「習い始めて1年ぐらい。ショットはすごく良くなっています。昨年ぐらいから結果にもあらわれはじめて、あと一歩というところまで来ていると思います」。昨年の「Sky RKBレディス」では10年ぶりに初日首位発進を決めるなど、悩んでいたショットに光明が見え始めている。
今季のQTランキングは204位のため、レギュラーツアー前半戦への出場は主催者推薦に限られる。「毎週(試合に)出られない難しさもある。気持ちのコントロールも取り入れながら。与えられた試合で結果を出さないといけない。ショートゲームも含めて、ゲームとしてどう上達させるかを追求していきたい。前半戦、リランキングを通過することが目標です」。今季の初戦は4月の「ヤマハレディスオープン葛城」になる。(文・小高拓)
