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セキ・ユウティンは再現性よりも飛距離を選んだ ツアーで生き残るための“変化”【辻にぃ見聞】

セキ・ユウティンは再現性よりも飛距離を選んだ ツアーで生き残るための“変化”【辻にぃ見聞】

配信日時:2022年9月6日 14時50分

■重たいグリーンに合わせられることも技

前週の「ニトリレディス」でスティンプメーター12フィートの高速グリーンを経験していた選手にとって、今大会の9フィートのグリーンは遅く感じた選手が多かったと、辻村氏は分析する。コンパクションが小樽の24から20へと軟らかくなったぶん、チャンスにつく可能性は多くあったが、決めきるためにさらにもうひとつの技が必要だったと話す。

「スピードが出ないからといって強く打てば、ラインが合いません。グリーンが重くなるとブレイクポイント(ラインが曲がり始める位置)が変わってきます。いつもより初速が出ないグリーンで、カップに入っていくスピードをイメージできるか。できた人はビッグスコアにつながったと思います」

3日間平均『28.67』パットで全体8位につけたユウティン。ティショットで飛ばし、ショートアイアンでチャンスにつけたが、さらにパッティングでは重たいグリーンのスピード感について行くこともできたからこその勝利だったのだ。

ちなみにプレーオフで敗れ連覇を逃したとはいえ、大善戦だった吉田の3日間平均パット数は『28.33』。ツアー屈指のパター巧者は、やはり難グリーンでも強かった。

解説・辻村明志(つじむら・はるゆき)/1975年9月27日生まれ、福岡県出身。ツアープレーヤーとしてチャレンジツアー最高位2位などの成績を残し、2001年のアジアツアーQTでは3位に入り、翌年のアジアツアーにフル参戦した。転身後はツアー帯同コーチとして上田桃子、松森彩夏、吉田優利などを指導。様々な女子プロのスイングの特徴を分析し、コーチングに活かしている。プロゴルファーの辻村明須香は実妹。ツアー会場の愛称は“おにぃ”。

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