子供の頃からゴルフ中心の生活をしてきた若い選手たちには、気持ちの上での逃げ場も少ないはずです。精神的に追い込まれてしまう選手は、正直少なくありません。ゴルフが人生のすべてではない、などと言われても、ゴルフを仕事としている以上、そう簡単に気持ちは切り替えられないからです。
けれども、メンタル的に追い詰められてしまうと、そこから這い上がるのは本当に大変です。メンタルコントロールは、これからの選手たちにとって大切な課題になっていくでしょう。時には周囲に弱音を吐いたり、専門家に相談するのはとても大切だと思います。
話が少しそれてしまいましたが、昨年の今頃、稲見選手のこれほどの活躍を予想していた人が、どれほどいたでしょうか。それを考えると、今年はどんな新しい選手が活躍してくれるのか、とても楽しみです。シードをとれなかった中にも、気になる人は何人かいます。3月の開幕を楽しみにしたいと思います。
私の2022年についても少しお話ししたいと思います。現役時代には、シーズンが終わった時に次のシーズンの目標を心に決めて、オフを過ごしていました。理事時代は、バタバタと忙しい毎日でした。トーナメントを管轄する仕事をしていたので「もっと試合をよくするには?もっと試合が盛り上がるためには?選手が満足するには?」などと、常に考えていました。
そのどちらでもない年末年始は、そういえば初めて過ごしましたね。まぁ、のんびりしていたと言っていいでしょう。昨年は3月の任期満了で理事を退任しました。ですから、ろくにトレーニングもせずに出場してしまったレジェンズツアーでしたが、今年はもっといいパフォーマンスをするために、準備をしたいと思っています。体力もスイングも、進化しなくてはいけないですからね。