ここで気づいたのが、全体の1割ほどの少数派のなかに、黄金世代の選手が多かったこと。大会に出場したこの世代の選手は、上記した以外では勝みなみ、吉本ひかるら17人。実にそのうちの6人(小祝、原、木下、新垣、淺井、臼井)、割合にすると35.3%がグローブを着用したままグリーン上でプレーしていたことになる。これは“たまたま”なのか? はたまた“黄金世代間のトレンド”でもあるのだろうか?
では、グローブを着けたままの効果として、いったいどんなことが挙げられるのだろうか? 稲見が今季6勝目を手にした「中京テレビ・ブリヂストンレディス」の試合後、コーチを務める奥嶋誠昭氏に、稲見がグローブを着けたままにする理由を聞いてみた。すると「もともとは着けてなかったけど、あるとき、指先の感覚が繊細になりすぎるという話が出て。それでグローブを着けたまま打ち始めました」という答えが返ってきた。
また小祝さくらのコーチを務める辻村明志氏も、「いろいろと理由は考えられますが、パット時は指先の感覚が“研ぎ澄まされ過ぎる”こともある。それを嫌ってあえて鈍感にしたいという選手がいるのも確かです」と、感覚面での効果を説明する。パット時、手に伝わる感触は人それぞれ。それをどう感じるかが“着ける”、“着けない”の境界線にありそうだ。ちなみにみなさんはどちら派?