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心折れかけ「ひきこもり」の時期も 藤田光里は再起へ向け“ニュースタイル”作りに没頭【“返り咲き”を目指す女の2020年】

心折れかけ「ひきこもり」の時期も 藤田光里は再起へ向け“ニュースタイル”作りに没頭【“返り咲き”を目指す女の2020年】

所属 ALBA Net編集部
間宮 輝憲 / Terunori Mamiya

配信日時:2020年12月20日 12時00分

しかし、この試合出場も1つのきっかけとなり、ふさぎこんでいた藤田の心境に変化が生じることになる。「自分で動かないと何も始まらない」と立ち上がり、辻梨恵らを指導する三觜(みつはし)嘉一コーチのもとへ向かった。「外に出る理由をつくろうというのがもともとのきっかけだったんですが、(20、21年の)シーズン統合も決まって、先のことを考えた時に“このタイミングでゴルフを習おう”と思い立ちました」。アース・モンダミン直後の7月上旬に話を聞きに行き、その2週間後からの合宿に藤田も参加した。

そこで行ったのは“修正”や“調整”などというレベルのものではない。「アドレスから何もかも変えよう。(予選落ちした9月の日本女子プロ)選手権の時は、まだ『とりあえず前に打てました』という段階でした」。長期的スパンを覚悟しての大改造。これが藤田が選んだ道だった。選手権に続いて行われたディフェンディング大会のユピテルを含め、ステップでも4戦連続予選落ち。それでも「すぐに結果はでない」と前向きにクラブを振り続けた。

「ギリギリ間に合ったなという感じですね。来年につながってくれれば。予選を通らないままオフに入らなくてよかったです」。この冬も、引き続き新たなスタイルを体に叩き込んでいく。「新しいことを覚えて、それが少しずつ固まってきている段階。意識しなくても自然にできるように」。気持ちを奮い立たせ家のドアを開いたことで、しっかりと光が射しこんできた。

「去年優勝してから、自分のゴルフに悩むようになってしまって。でも今はその気持ちも消えてきています。成績も大事ですけど、気持ちよくゴルフができるようになって、それで(来年の)開幕を迎えられればなと思っています」

ちなみに18年に手術した左ひじの状態は「もう大丈夫です!」と今は不安もない。明るい笑顔が戻った藤田が、シード復帰、そして2015年の「フジサンケイレディス」以来となるレギュラーツアー2勝目挑戦へ、ここからさらにペースを上げていく。

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