そこで行ったのは“修正”や“調整”などというレベルのものではない。「アドレスから何もかも変えよう。(予選落ちした9月の日本女子プロ)選手権の時は、まだ『とりあえず前に打てました』という段階でした」。長期的スパンを覚悟しての大改造。これが藤田が選んだ道だった。選手権に続いて行われたディフェンディング大会のユピテルを含め、ステップでも4戦連続予選落ち。それでも「すぐに結果はでない」と前向きにクラブを振り続けた。
「ギリギリ間に合ったなという感じですね。来年につながってくれれば。予選を通らないままオフに入らなくてよかったです」。この冬も、引き続き新たなスタイルを体に叩き込んでいく。「新しいことを覚えて、それが少しずつ固まってきている段階。意識しなくても自然にできるように」。気持ちを奮い立たせ家のドアを開いたことで、しっかりと光が射しこんできた。
「去年優勝してから、自分のゴルフに悩むようになってしまって。でも今はその気持ちも消えてきています。成績も大事ですけど、気持ちよくゴルフができるようになって、それで(来年の)開幕を迎えられればなと思っています」
ちなみに18年に手術した左ひじの状態は「もう大丈夫です!」と今は不安もない。明るい笑顔が戻った藤田が、シード復帰、そして2015年の「フジサンケイレディス」以来となるレギュラーツアー2勝目挑戦へ、ここからさらにペースを上げていく。

