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適正距離で楽しむゴルフの魅力を伝えて【小川淳子の女子ツアーリポート“光と影”】

適正距離で楽しむゴルフの魅力を伝えて【小川淳子の女子ツアーリポート“光と影”】

所属 ALBA Net編集部
ALBA Net編集部 / ALBA Net

配信日時:2020年10月20日 17時00分

「いつもみんなこんな感じなの? ショートアイアンでパーオンのチャンスが当たり前ってことがこんなに楽しいなんて」。ウッドでグリーンを狙うゴルフも十分に面白い。だが、それとは全く違う感覚に、違うゴルフの良さを実感した。

距離だけではない。おざなりに作られた赤ティ(この多さは、経験した者でないとわからないかもしれないが)は、とんでもないアングルで打ちにくかったり、傾斜がきつかったり、下の状態が悪かったりすることも少なくない。残念ながら「赤いティ? 作っときゃいいんだろ」というおざなりな感覚が露呈してしまう。アリバイ的な赤ティというわけだ。

サニーティは違った。ワーケーションのため9ホールしか回れなかったが、18ホールプレーした人の証言も併せると、みな平らで、アングルもライもきちんと作られていた。

サニーCCだけではなく、千葉夷隅GCのグリーンティや、PGMのピンクティなど、赤より距離の短いティを設置するコースは増えつつある。だが、ゴルファー自身の意識がもっと変わっていかないと、せっかくのゴルフの良さが半減してしまうことになる。

自分より飛ばない人のスコアや飛距離に対して「どうせ赤からだろう」という発言。年齢を重ねて以前より飛ばなくなった人に、同じティを使うことを強要する姿勢。公式競技でもないのに、使うティを決めつけることなどもってのほかだ。

ゴルフは、ダイバーシティ(多様化)が叫ばれる現在の社会にぴったりと合ったスポーツだ。ツアーであれ、レッスンであれ、それに関わるプロたちは、そのことをもっとアピールしてはどうか。それぞれのゴルファーに適したティを使って楽しむことの楽しさ。お互いをリスペクトしあった上でプレーすることの素晴らしさは、どんな形でも伝えられる。女子プロにできることはさらに多いに違いない。(文・小川淳子)

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