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鈴木愛と渋野日向子 暗闇で練習する2人を来年も見ていたい【記者の目】

鈴木愛と渋野日向子 暗闇で練習する2人を来年も見ていたい【記者の目】

所属 ALBA Net編集部
高桑 均 / Hitoshi Takakuwa

配信日時:2019年12月3日 16時41分

真っ暗のなか練習から引き上げる大会3日目の鈴木愛
真っ暗のなか練習から引き上げる大会3日目の鈴木愛 (撮影:村上航)
最終戦までもつれこんだ賞金女王争いは、鈴木愛が2017年以来となる2度目の戴冠で幕を閉じた。大きなプレッシャーがかかり、弱音、愚痴、いら立ちが募り、さらには様々な感情があふれるなか、これらを隠すことなく鈴木は偉業達成に立ち向かった。

渋野日向子の低く出すアイアンショット【特別動画】

一方、最終的には逆転ならず大会、賞金ランキングともに2位に終わった渋野日向子は、「女王はまったく考えていない」というスタンスをとり続けた。前週の劇的な優勝で1度潰えたかに見えた女王の可能性を再度引き寄せたが、最後は無欲で挑み、清々しい姿で女王に屈した。

そんな2人の対照的な思いが、同組で直接ぶつかり合うことはなかったが、大会2日目そして3日目と、冷え込んだ夕方の練習グリーンで見た光景はこれからも忘れないと思う。女王をかけた2人が、最後の最後までパッティング練習を繰り返し、真っ暗になるまで球を転がし続けていた。

言葉を交わすことはなく、互いの練習に没頭。無言でたがいの意地をぶつけ合う姿は見ているものの心を奪った。いずれの日も鈴木が最後の1人となり、クラブハウスのライトに照らされ帰路につく鈴木の姿にはグッときた。

上位選手はスタート時間が遅いため、ホールアウト時はすでに夕方のケースが多い。そこからすぐに練習を始めても、暗くなるのが早いため十分な時間があるとはいえない。ところが今回の鈴木は、比較的早めのホールアウト後、食事をとって先に体のケアを行い、ショット練習ののち、渋野がすでにパッティングを行っている練習グリーンへと向かった。

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