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フェードを打つのにフェーダーは参考にならない!? 横峯さくらは女子版・青木功?【契約フリーから学ぶクラブ選び】

フェードを打つのにフェーダーは参考にならない!? 横峯さくらは女子版・青木功?【契約フリーから学ぶクラブ選び】

所属 ALBA Net編集部
秋田 義和 / Yoshikazu Akita

配信日時:2019年4月2日 12時07分

今年からフリーとなった横峯選手ですが、その背景にはアメリカツアーを戦う上での進化があると思っています。トレーニングや新たなコーチングに取り組んだりと成長した結果、クラブに求めるスペックが変わり、今回の契約フリーになったんじゃないかなと。もうひとつはクラブの変化、進化ですよね。

彼女は今もフェードボールを大事にしていますが、彼女の言うフェードボールは“しっかり左に出球を出していくことで、ナチュラルに戻ってくるボール”という意味なんですね。現在のスイングは、実はドローも打てる進化をしています。トップの見た目ばかりに気を取られがちですが、インパクトゾーンを見ると、極めてニュートラルなアメリカ仕様に変化している。結果的に「左右の曲がりを取る」直進性の高い海外メーカーのクラブとの相性は増しています。

ただし、昨今のクラブは「つかまっている物をつかまらなくさせる」あるいは「つかまらない物をつかまらせる」という強いバイアスを持たないのが全体的な傾向。そのまま打てば必然的に曲がり幅は減る一方で、フェードを打ちたいのであればクラブの調整が必要になります。そう言った意味では、彼女のクラブ選びはまだまだ続きそうな気がしています。

今回のセッティングは、自分の持ち球が決まっておらず、まず曲がり幅を少なくしていきたい人にはすごく参考になると思います。中でも「ここに目を付けるのか」と思ったのが、『M5』アイアン。「ヨコハマタイヤ PRGRレディス」からは別のモデルに変わってしまいましたが、このアイアンは谷口徹さんも使っていた昔のテーラーメイドの名器『ラックアイアンLT』を彷彿とさせるモデルです。

テーラーメイドのキャビティアイアンは、少しオフセットの強い易しいモデルが多いのですが、『M5』アイアンはストレートネックでつかまりすぎず、しかも許容範囲は広い。非常に直進性に優れたモデル。

一方で、現在の彼女のクラブのこだわりを垣間見えることができるのがウェッジ。アクシスゴルフ『Z1ツアースペック』ウェッジは、シャープでソール幅が狭くバンスも少な目。開きやすく抜けが良いので、色々な技を使える万能クラブ。彼女の場合は、ショットクラブは自分の持ち球が自然に出る、“オートマチック”なものを選びながら、ウェッジ、パターに関しては、「バリエーションが豊富な自分の技」を引き出すための繊細なクラブ選びをしています。このあたりが、彼女が米ツアーを戦う上でフリーを選択したかった理由なのかも知れません。

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