ここまで読めばわかるかもしれないが、そうなると、メジャーで上位に行くのが一番ポイントが稼げるということになる。それだけの力を持っている選手なら、日本ツアーを主戦場にしているより、メジャー出場の機会がより多く、実力者と戦う機会も多い米ツアーに腰を据えた者の方が有利だということがわかるだろう。
若手の台頭が著しく、入れ替わりの激しい女子の世界では、1年後のことを予想するのはなかなか難しい。だが、ツアーと違い、出場が限られるオリンピックに関しては、これからの1年間が本当の勝負。野村のカムバックにより、日本代表争いはそれだけ厳しくなったことになる。3月開幕の日本ツアーを待たずに、すでにポイントを荒稼ぎしている野村。日本ツアー勢も、これを意識しないわけにはいかないだろう。(文・小川淳子)