<富士フイルム・スタジオアリス女子オープン 2日目◇11日◇石坂ゴルフ倶楽部(埼玉県)◇6580ヤード・パー72>
大会2日目のラウンド後、渋野日向子が今月3日に開催されたスタジオアリスジュニアカップ優勝者との交流イベントで“子どもたちが憧れる女子プロゴルファー”として出演した。
同大会は小学校1~6年生を対象に、関東・関西・九州地区の3会場で予選会を実施。花屋敷ゴルフ倶楽部よかわコースで決勝大会が行われ、全5クラスの優勝者を決めた。
その“ご褒美”が、今回の時間だった。会場に登場した渋野は、ちょっぴり緊張気味の子どもたちを見ていつもの笑顔に。最初のあいさつでは、「家族に支えられて試合に行けていたということを、大人になってつくづく感じています。悔しい思いもたくさんあったけど、今思うとすごくいい思い出です」と参加者、そしてその保護者たちに語りかけた。
小学2年生でゴルフを始めたきっかけを話すと、その後は子どもたちからの質問タイムに。ひとつひとつに、真剣に、そして丁寧に答えている姿が印象的だ。
まず最初に小学1~2年生の部・男女混合の部で優勝した辰田綺真(たつだ・いろま)君から『好きな色はなんですか?』と聞かれると、思わず「かわい~」とニッコリ。これには「きょう着ているピンクと、あと青が好きです」と答え、この後も『好きな動物は?』『好きな教科は?』という質問に、「ワンちゃんとレッサーパンダ」「体育」と答えていった。
ただ学年が上がるにつれ、その質問内容も“鋭いもの”になっていった。『メンタルを強くするには?』と聞かれた時には、「それ、うちも今、考え中!」と笑いながら即答。そのうえで、「目標を高くして、崩れちゃった時にはおやつを食べて、頑張って切り替える」と言って、納得させた。
さらに『ボギーが続いた時はどうやって切り替えているか?』と聞かれると、「昔は得意だった」と“前置き”。「怒りを力に変えるタイプで、ドライバーを振り切って“バーディを取るぞ!”って思ってた…でも、今は勉強中(笑)」と、“バウンスバック女王”と呼ばれた時期を回想した。この後も「それもね…勉強中」「難度高いな~」など、子どもたちから繰り出される質問にタジタジになりながらも真剣回答。場を盛り上げた。
最後には、参加者へのメッセージを求められ、「これからいろいろな経験ができるけど、楽しんでやって欲しい。家族やゴルフができることに感謝して、一日一日を全力で生きてください。ゴルフを楽しんで欲しい。あとはいっぱい食べて、いっぱい寝ること!」という言葉を送った。
イベント後の取材では「すごく初心に戻れたというか、いろいろ考えさせられました。自分があれぐらいの時と比べて違いを感じました」と、しみじみ。そして、改めて「プロを目指していると思うけど、それは家族の支えがあってできるということに、私も最近気づきました。まずは楽しんでやって欲しいと思います」という願いを語った。
今季の日本初戦はトータル3オーバー・67位タイで予選落ちと悔しい結果に終わったが、子どもたちとのふれあいがその傷を癒してくれたようだ。この後の戦いへ向けた力と、表情にいつもの明るい笑顔が戻る、渋野にとっても有意義な時間だった。(文・間宮輝憲)
