ツアー支給品。その響きに心をくすぐられるアマチュアゴルファーは少なくないはず。もちろん筆者もその一人だ。今回はキャロウェイのツアーバンで見つけた、普段は目にできない“スリーブの世界”を紹介したい。
量販店で販売されているクラブに装着される通常スリーブに加え、ツアー現場にはいわゆる“支給品”として扱われる3種類のスリーブが存在する。
通常スリーブは白いライン入り。名称こそ決まっていないものの、現場ではグリーンドット(緑のドット)、フラットコグ(赤いライン入り)、ハイロフト(青のドットとライン、HLの刻印入り)と呼ばれている。
それぞれの役割を見ていこう。まず通常スリーブは、ロフト角が+2度から-1度まで調整可能で、ライ角も同様の範囲で可変できる。
グリーンドットはロフト角を-2度まで調整可能。フラットコグは、ノーマルポジションでもライ角が1度フラットになる仕様で、捕まりを抑える効果を持つ。
実際、このフラットコグは河本力のドライバーにも装着されている。ヘッドは『QUANTUM ♦♦♦』で、担当者は「左に巻かないことで振り切れるようになった。そこはフラットコグの効果がある」と説明する。河本も第1ラウンド終了後には「いいショットが何発も出ていた」と話していた。
一方、ハイロフトと呼ばれるスリーブは、0.5度刻みでロフト角を増やせるのが特徴。ただし実際には、弾道調整というより“見え方”を整える目的で使用する選手が多いという。
かつて小田孔明もこのスリーブを使用していた。当時、取材した際には「構えた時に右を向いて見える」と話しており、フェースアングルをスクエアに見せる効果をもたらしていた。
市販モデルとは一線を画す支給品。一見すると目立たないパーツではあるが、ツアープロの繊細な要求に応えるため、スリーブにも細やかな工夫が詰め込まれている。(文・齊藤啓介)
