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転職寸前でつかんだ『年間王者』 27歳・若原亮太が来季フル参戦「まずは1勝を」

ゲーム業界への転身も考えていた27歳が、下部ツアー年間王者の称号をつかんだ。

所属 ALBA Net編集部
高木 彩音 / Ayane Takagi

配信日時:2025年12月9日 09時45分

転職寸前だった男、若原亮太(右)が下部ツアー年間王者に輝いた
転職寸前だった男、若原亮太(右)が下部ツアー年間王者に輝いた (撮影:鈴木祥)

8日、ANAインターコンチネンタルホテル東京で、日本ゴルフツアー機構(JGTO)の年間表彰式「JAPAN GOLF AWARD 2025」が開催された。下部のACNツアーで今季2勝を挙げた27歳の若原亮太が、『ACNツアー年間王者』を受賞した。

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表彰後の囲み取材では「シーズンが始まる前は、まさかこの表彰式に来るとは思っていなかった。後半戦はうまくプレーできなかったんですが、8月にしっかり結果を出せたことが強く自信になりました」と、穏やかな表情を見せた。

中学2年時の2012年に「全国中学選手権」で2位、翌13年には中学生ながら「岐阜県アマ」を制覇。岐阜聖徳学園高校時代には「中部アマ」で優勝し、大阪学院大2年の18年には国内ツアー「関西オープン」で36位、翌19年には「関西学生」で優勝と、アマチュア時代から好成績を残してきた。

20年にプロ転向。21年はファイナルQTに進出し、22年は下部ツアーを中心に戦った。5回のトップ10入りで賞金ランク14位に入り、23年はレギュラーツアー前半戦の出場権を獲得したが、予選落ちが続き後半戦への出場はかなわなかった。さらに23、24年はサードQT止まりとなり、今季は再び下部ツアーで戦うことになった。

結果が出せずに思い悩んだ時期もあった。「ACNツアーで結果が出せなければ、レギュラーツアーで通用するはずがない」。今年も成績を残せなければ「違う仕事をしようと本気で考えていた」と、転職サイトを眺めながら競技人生に区切りをつけることを視野に入れていた。ゲームが趣味の若原は「ゲーム関連の仕事もあるんだと知って、やってみたいと思った」と、シーズン序盤は次のステージを思い描いていた。

しかし、そんな思いとは裏腹に8月の「住地ゴルフチャレンジトーナメント」と「ダンロップフェニックストーナメントチャレンジinふくしま」で2試合連続優勝を挙げた。「結果、年間王者になってしまったので、ちょっと良くわからないですけど…(笑)。でも、そういう気持ちで挑んでいたので、そこは周りの選手に比べて、競い合った時に強く出れた部分ではあったのかなと思っています」。覚悟を持って挑んだからこそ、つかんだ栄冠だった。

下部ツアー年間王者の資格で、来季はレギュラーツアーにフル参戦できる。「来年は1年間しっかり出させてもらえるので、まずは1勝を目指して頑張りたい」。“本職”での目標を話すその目は、力強く輝いていた。(文・高木彩音)

【2025年シーズンの受賞者】
最優秀選手賞:金子駆大(初受賞)
賞金ランキング賞:金子駆大(初受賞)
ポイントランキング賞:生源寺龍憲(初受賞)
オールアラウンドランキング賞:生源寺龍憲(初受賞)
最優秀新人賞 島田トロフィー:杉浦悠太(初受賞)
ACNツアー年間王者:若原亮太(初受賞)
平均ストローク賞:蟬川泰果(初受賞)
平均パット賞:片岡尚之(4季ぶり2回目)
パーキープ率賞:金子駆大(初受賞)
パーオン率賞:西山大広(初受賞)
バーディ率賞:河本力(初受賞)
イーグル率賞:出利葉太一郎(初受賞)
ドライビングディスタンス賞:河本力(4季連続4回目)
フェアウェイキープ率賞:勝亦悠斗(初受賞)
サンドセーブ率賞:時松源藏(4季ぶり2回目)
トータルドライビング賞:比嘉一貴(初受賞)
ゴルフ記者賞:金子駆大(初受賞)

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